07/15/07
相続税と文化の承継1(利用・消費税1)
個人資産も文化財まで行けば、美術館その他公的機関による保存・収集に任せた方が、誰でも見学出来て良いかもしれません。
(ただし、私は、保存・管理・公開を公的機関にゆだねるのは賛成ですが、個人収集家・・スポンサーのいない公的機関の収集では、文化が育たない・・評価の決まったものを買ってくるだけになる傾向があるだろうという意見です。)
文化財については、その道のプロが解決してくれるでしょうが、文化財まで行かない程度の、良好な高級住宅街が、相続のたびに小さな分譲住宅やアパートに変わっていくのも、相続税制の影響が大きいのです。
租税特別措置法を、7月9日・・・・1「担税力と租税2(小規模宅地)」以下で紹介しましたが、どこを見ても、小規模宅地の優遇策ばかりで、私の主張するような大規模宅地の優遇策はないのです。
そのコラムでは触れませんでしたが、建物も120平方メートルまでなら固定資産税が新築後3年間半額になるなど、逆から言えば、家も大きいと倍額になるので、建売住宅では120平方メートル以下の家が大はやりになっているのです。
税制が政策的に中立であれば、面積が倍なら税額も倍になるのが普通のようですが、(大きくなるのにつれて、割安にする方が普通の経済行為でしょう・・・)現行では面積が倍になれば(実は120平方メートルを1平方メートルでも超えれば、単位面積当たり倍)4倍になる仕組みです。
これは、政策的に120平方メートル以上の大きな家の存続を抑制しようとする積極的な政策であるというべきしょう。
固定資産税は、1,4%の固定税率ですが、相続税の税率は後に紹介しますが、累進性ですから、07/09/07「租税特別措置法4(担税力と租税3)小規模宅地3」で紹介したように却って税率がアップする仕組みです。
相続による富の偏在は不平等の最たるものですから、できるだけ平均的な生活を超える部分の相続税を高くして行くのは、正しいと思いますが、(繰り返しますが、配偶者相続税を除いた世代交代の場合です)、それと町並み保存・文化の存続、維持発展という意味では、別の政策的考慮が必要です。
私が思いつき程度で考えているのは、消費税と同じ発想で、相続税課税の仕方も、消費・利用段階に対する課税でいいのではないかと思います。
お金をためて、けちな生活をしている人がときに話題になりますが、そういう人は結局、お金を持っているというだけでは、何も良い思いをしていないのです。
「猫に小判」と言いますが、使わなければ何の価値もないのですから、持っているだけに対して課税しなくても良いのです。
ましてや、その前段階の所得しただけでは、さらに何のメリットもないはずです。
100万円受け取って帰る途中で落としたり、強盗被害に遭ったりした場合を考えても分かるでしょうが、所得したと言うだけでは何のメリットも得ていないことが分かるでしょう。
関連ページリンク
©2002,
2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design
/ Maintained by Pear Computing LLC
