07/09/07

担税力と租税1(小規模宅地1)

私の持論である
  「配偶者が相続したときは、そもそも相続税の発生しない制度が正しい」
とする意見は、政府や学者が、国民受けするために、
  「相続は不労所得だから課税すべし」 
あるいは、
「生まれによって差別されない社会を実現するには、相続=世襲に対して懲罰的に税金を取るべきだ」
という平等論などの大義名分を、標榜していることに対する反論だけであって、私はそれに乗っかって、
「生まれによる差別をなくすためならば配偶者の相続は関係ないだろう」
という、屁理屈を書いているだけです。
学者は政府が相続税を取るようになったので、そのお先棒かつぎの大義名分をひねり出しただけで、政府の本心は、資産家の担税力にあるのです。
要は、
   「取れるところから取りたい」
と言う、政府の剥き出しの論理を俎上に乗せなければ、私の意見は書生論に過ぎず、本当の議論にはなりません。
相続税の始まりは、日露戦争の戦費調達の必要に迫られて、
   「子孫に残せるほどの資産があるならば、戦費を負担してください」
と言うことで、始めたものだったことを、平成15年11月20日の「相続税法 10(相続税の歴史1)」のコラムで紹介しました。
固定資産税の本質も、担税力にあることは、争いがないでしょう。
この担税力思想が、宅地の細切れ化に繋がっているのです。
都市における宅地が、どの程度の規模であるべきかと言う住宅政策からの視点ではなく、担税力基本思想ですから、逆に小さければ小さいほど控除を大きくする制度になっているのです。
政策的に見れば、現在の税制は、宅地細分化助成金の塊みたいな制度です。
小規模宅地の場合、固定資産税の額が6分の1に減免されているのですから、小規模スラム化政策の奨励策といえるでしょう。
美しい町並みを本気で望む(政策目標とする)ならば、逆に200平方メートル以上の土地固定資産税を順次(200平方メートル以上10%減、300以上20%減、400平方メートル以上30%減という具合に)軽減していくべきでしょう。
そして、逆に200平方メートル以下の宅地には20平方メートル刻みで順次加算税を課すくらいでないと美しい町並みは作れません。
現在では、逆に小規模宅地には、なんと6分の1という大幅減額する制度になっているのです。
(住宅用地は、住宅に利用しているというだけで、3分の1ですから、小規模宅地には、実質2分の1にする制度です)



関連ページリンク

Powered by msearch
稲垣法律事務所:コラム:検索

検索ベースはこちらから

 


コラムTOP

リンクを当コラムにはられる方はお読み下さい

©2002, 2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design / Maintained by Pear Computing LLC



ブログ
株式投資