07/04/07

離婚の自由5(民法211)女性の地位低下1

家督相続制が、昭和恐慌で矛盾が露呈したいきさつについては、04/05/05「都市労働者の増加と家父長制の矛盾4(厄介の社会化3)女性の地位低下4や、11/17/06「人口政策と家督相続制度3(ペストと人権思想)」などで紹介しました。
これが、人口比でほんのわずかだけ・・例外的離婚で帰ってきただけなら、「ひどいお兄ちゃんだ」くらいで済んだのですが、不況で一斉に帰ってくると、個人の人格の問題でないことがはっきりしたのです。
こうした状態が戦後も続き(子沢山は変わりませんでしたから)、里に帰れない時代が続きましたので、「里に帰る」と言う熟語がすっかり歴史上の言葉になった次第です。
こうして、うっかり「里に帰れない」時代が続くと、それが、また、家庭内における妻の地位低下が進むことになって、母性の強調に存在価値を見出す傾向に拍車を掛けたのです。
持参金制度(生活費を含めた広い意味です)・慣習が消滅し、他方で夫婦で働く農業その他が衰退して、都市労働者中心になってくると、(主としてホワイトカラー層の増加です)一旦は女性の家庭内の地位低下が極限まで進みます。
夫婦喧嘩すると「誰のおかげで食えてるんだ!」と言うセリフが、つい最近まで幅を利かせていたのですが、その一言で、その低下振りが分かるでしょう。
私たち戦中戦後の子沢山世代・・ベビーブーマ前後が「里に帰るべき」年齢を通過し、少子化時代になってから、離婚すれば「里に帰る」人が再び増えてきました。
まだ実家の親が元気なことと、長男や弟がすでに家を出ていて、元気な両親しか家にいないことが重要です。
ものごとは家族構成・・子沢山かどうかが重要な要素であることが分かるでしょう。
各種工場生産の進展と女性の地位低下も重要な関係があります。
農家女性の地位が高かったのは、農家女性の仕事の中心は家内手工業で、その中心を担っていたという面もあったのです.
これが、工場製品が出回る時代には、家庭内工業(現金収入中心)が順次なくなっていきます。
お蚕さんや、ハタオリが、女性の手から離れていく過程です。
こうして、対価性のある家庭内の仕事は工場にとられていき、対価の得られない日常品でも順次なくなっていくのです。



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