07/31/06
国選化現象の主因2(サービスと対価の比例関係2)
同じサービスを前提に、何倍もの費用を払う(馬鹿な)人がいるの?と言う、当然の帰結です。自分のお金を払うよりは、国で払ってくれた方がいいと考えるのが人情でしょうし、まして、後に資力ありと認定されて費用負担を命じられても、これまで書いているように、日当4000円程度の割合で払わされるだけですから、自分で直接頼むより超割安です。この日曜日に、国選被告人からの依頼で佐原(香取署)まで面会に行ってきましたが、(インターネットで見ると千葉佐原間は56キロメートルです)大した用がある訳でもなくとも、自分のお金を払わない気安さがあるのです。このように公判の度に面会に行って、次に公判一回やるとこうした交通費や時間を含めて合計4000円の日当になるのですから、おかしな制度です。医療保険の乱診乱療や救急車の乱用が問題になっていますが、刑事国選も同じ問題が起きてくるでしょう。
国選も生活保護と同様に一定の要件に該当すれば、あるいはその要件をそれほど厳格に絞らなくとも、広く門戸を開くべきでしょう。
ただ生活保護の該当性判断を緩くする代わりに、モラルハザードを防止するためには、それなりの差別化・・・平均以下の生活条件の遵守を求めるべきだということになるべきでしょう。
可哀想だと言う主張ばかりで、人並の生活水準が保障されるとなれば、真面目に働く人がいなくなってしまいます。
国選も同じで、国選と私選では、その受けるサービスに何らかの差別化が必要でしょう。
それを、どの水準に持って行くかについては、これから議論すべきでしょうが、物品と違い、サービス内容のランク付けは難しいものです。
そこで、この難しい議論を避けて、できるだけの弁護を求める・・すなわち最高水準の弁護をすべきだと言うキレイ事をいってればラクですが、そのとおりであれば、こうした監督のない私選弁護よりも無償の国選の方が却って高い水準になってしまうのですから、誰もが国選弁護希望になってしまうのは、仕方がないでしょう。
差別化の規準づくりの困難さは分かりますが、それを理由に差別化の努力を怠っているのでは、私に言わせれば無責任な態度と言うべきでしょう。
共産主義社会のモラルハザードと同じで、このような悪平等による先送りはいつか破綻するしかない筈です。
悪平等を先送りすれば、共産主義の旧ソ連が崩壊したように、刑事司法も崩壊してしまうでしょう。
保険制度の危機・・赤字は騒がれて久しいですが、その基礎は乱診乱療・・モラルハザードにあるのです。
刑事司法利用者のモラルハザードについては、一般の人にはあまり関係がないので、世論が盛り上がりませんが、深く静かに潜行していると言えるでしょう。
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