07/31/06

国選化現象の主因1(サービスと対価の比例関係1)

弁護士会は、長年
   「国選だからと言って、手抜きしてはいけない、私選同様にあるいはそれ以上に、頑張ってやるべきだ」
と教育してきたし、そのとおり我々も実践して来たのです。
そうなると、経済のおもむく所、同じ商品・サービスの提供なら安いほうが良いに決まっていますから、資力のある者も国選依頼するようになって来たのです。
どこかで書いたことがあると思いますが、私は東北地方のある代議士の息子でさえ、国選事件として担当したことがありますし、大手運送業者の従業員業務中に起こした交通事故も国選依頼してきます。
昭和50年代から、そういう現象になってきていたのです。弁護士依頼の資力がないと言う要件は、本人に限れば大金持ちの息子も不良になる以上は、定職がないのが普通ですから、100%近くの犯罪者が該当するのです。あるいは、海外旅行するお金があったが、それはもう使い切ったので、今はないと言うものです。
こうした結果、海外旅行帰りに空港の検問で大麻所持などで引っかかった被告人も、無職その他の理由で、皆国選になってくる時代が来たのです。
離婚事件でも少年事件でもそうですが、本人に限れば、みんなそうなるでしょう。
民事では、扶助事件が激増している原因でもあります。
同じサービス内容ならば、安いほうが良いに決まっているのです。
経済原理に反したキレイ事ばかり主張して「ええ格好シイ」ばかりやってきた、弁護士界の体質が刑事の国選化、民事の扶助事件化現象を生み出してきたと言えるでしょう。
その「ええ格好シイ」の胡散臭さに国民こぞって乗って来られて、(これこそ便乗と言うのでしょう)参ってしまった・・・・その咎めがここへ来て出て来たと言うべきでしょう。
ただ、国選弁護は公判請求後しか選任されませんでしたから、その前段階での弁護を頼むには、私選しかないので、その希望のある人は私選弁護を依頼していたのですが、この10年来当番弁護が発達し、公判請求前でも無償で一回だけは頼めるようになっていました。
これが今後の司法支援センター活動開始後は、当面一定の犯罪に限定されるとは言え、被疑者段階での国選弁護が始ります。
この結果、一定の資力があっても大抵の人は国選依頼するようになり、私選はいよいよなくなることが予想されます。



関連ページリンク

Powered by msearch
稲垣法律事務所:コラム:検索

検索ベースはこちらから

 


コラムTOP

リンクを当コラムにはられる方はお読み下さい

©2002, 2003, 2004, 2005, 2006, 2007, 2008 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design / Maintained by Pear Computing LLC



ブログ
株式投資