07/28/06

国選報酬の重要性4(武器対等の原則4)

裁判官は、このようにごちゃ混ぜのコースにしても、兎も角国が生活保障してくれるので、専門的修練の機会があるのですが、弁護士の場合は誰も生活保障してくれないので、それ相当の報酬を払ってくれないと専門化して行けないのです。
時々講習を受ければどうかとか、自分で勉強しておけば良いだろうと思う方がいるかもしれませんが、ちょっと勉強したくらいでは、毎日実践している検事にはとても叶いません。
どんなスポーツでもそうですが、少しルールを勉強したり練習した事がある程度では、毎日練習し、実践してる相手に叶わないのが普通です。
昨年から始まった公判前整理手続での証拠開示も条文が細かくて、余程細かい違いを研究して、しかも実践訓練しておかないと、落とし穴にはまる危険があります。
裁判官や検事が専門化するのに対し、弁護側は、刑事弁護費用が安すぎて食べていけなくなると、刑事弁護専門の弁護士が育ちません。
    「こんな重たいのは、5〜10年に一回受任するのがやっとだよ」
などと言ってると、細かい規則の習熟度が低くなり、うっかり発言すると今の意見は規則の何条何号、あるいは別表のどれにあたるのですか?と釈明を受けて、おたおたしてしまう可能性が有ります。
一年中刑事専門にやっている検事の方が、即座に条文の細かい所まで引用しながら発言できるし、公判でのプレゼンテーションがうまくなるのは明らかです。
ちなみに、民事では法的考察力が勝敗を決しますので、プレゼンテーション能力は、殆ど意味が有りません。
それで民事ばかりやっていて、3〜5年ぶりに刑事を担当していたのでは、毎日朝から晩まで刑事ばかりやっている検事に叶わなくなってしまうのは明らかです。
公判でのやり取りも、検事の方がスムーズで、素人の裁判員から見れば、
    「弁護士は何をやっているんだろう」
という非難だけを受けるようになってしまうでしょう。
イキナリ本番である法廷に行っても、マウスの動かし方、その機械・メーカーの違いもあって、その法廷では初めて見る機械の操作にまごつくことがあると思うのですが、高齢化社会になってくると適応しきれない人が増えるでしょう。
日ごろ慣れているパソコンでも、人のを借りて動かそうとすれば、「あれ!?」と思うことが多いものですが、法廷にいって本番開始と言っても、法廷でのリハーサルなどないのですから、法廷に設置された機械操作でとまどってしまい、緊迫した証人尋問している最中に機械操作に気を取られていたのでは、ものすごいハンデイになるでしょう。
予め法廷にある映像機械はシャープですか?日立ですか?と聞いて行っても、その程度の準備では、ハンデイはハンデイでしょう。



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