07/26/06
即決裁判手続9と検察官の権限強化1
罰金になる場合も、勾留満期ギリギリの検事処分のそのときまで、はっきり分からず関係者はやきもきするものです。
こちらも、ギリギリまで示談交渉に奔走していて、満期直前に示談成立する場合もあります。
罰金になる事件よりも、即決裁判請求の方が、満期のだいぶ前から即決手続き・・・すなわち執行猶予になるかかどうかを明らかにせざるを得なくなるのです。
こうなると、公判請求の感銘力が大幅に低下するだけでなく、捜査勾留に基づく被疑者への犯罪抑止力も大幅に低下するでしょう。
逮捕勾留が事実上刑の先取りになっている面の是正には良いことかもしれませんが、この分、検察の被疑者への影響力が大幅に強化されたと言うことであるでしょう。
むやみに争わず、ぺこぺこしてれば、執行猶予にしてやると言う利益誘導が事実上公認されたことにもなるでしょう。 そこで、本来無罪事件にまで、このような利益誘導で文書を取る危険があることから、即決手続請求をするのには、本来の法定刑では必要的弁護事件でない軽微な犯罪でも、必要的弁護事件となりました。
そのうえで、即決裁判手続請求には、必ず、弁護士による同意または意見留保が必要とされています。 そのためには、国選弁護人の選任請求手続、弁護人による接見日程の必要性など総合すると、10日満期の数日以上前から手続に入る必要性があります。
利益誘導が事実上公認されたと言う意味は、法的には、上記のように必要的弁護事件にして、弁護人の同意または意見留保が必要となっていますが、これも後に説明しますが一回の接見で本当のことが分かる筈もなく・・実効性がないのです。
裁判所が、即決手続の冒頭で、無罪を理由に不相当と判断できる筈がないことを、これまで書いてきましたがこれと同じパターンです。 まして検察官の方は、「即決手続にしてやるから」と被疑者に、
「弁護士が来たら、争いがないと言わねば、かえって大変なことになるよ!」 と言い含めれば、殆どの被疑者は、弁護人が会いに来ても本当のことを言わずに、何も争いがないかのように話すでしょう。
そのうえ、弁護人は支援センターから連絡があれば、一両日以内に接見して、意見書を書かねばならない仕組みですが、この時点では、弁護人には刑事記録一切の開示がされていませんので、何も分からないのです。
弁護人の接見は、実際何の実効性も担保出来ないでしょうから、ここでも、態(てい)のいい、責任逃れ・・・ダシに使われている感じです。
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