07/24/06
略式手続と即決判決手続の違い3(貰い下げの消滅1)
略式手続にも、即決判決手続同様に、通常手続に移行する規定があります。
略式の場合は、罰金にする形式基準に合致しないミスが直ぐに発見できるので、裁判官(実際には書記官のチェック?)が簡単に権限の行使(不相当判断)が出来たのです。
現に私の担当した交通違反事件でも、せっかくうまく略式で進んでいたのに、裁判所までいったところ、
「もう4回目(だったか6回目だったか忘れましたが回数が多すぎたのです)の違反だから、罰金に出来ない」
と戻されてしまい、公判手続きになってしまった被告人がいました。
私も、何故こんなに多くの罰金があるのに、今回も略式に行けたんだ?と疑問に思って聞いた所
当時は、
「警察の上層部に顔が聞くとか、政治家に頼めるので俺は何回やっても罰金だ」
と言う人がいたものですが、コンピューター化の進展で、罰金記録をコンピューターから消せなくなったのです。
何しろ、大分前から事故やスピード違反の現場で、すぐに交通警官が端末操作して中央のコンピュ−ターに登録してしまうようになっていたのです。
ファミレスで、テーブル席での料理の注文やコンビニのレジ通過が、そのまま本部のコンピューターに登録されて行く仕組みと同じです。
交通事故の罰金刑の規準は、回数と違反態様による画一的規準表でやっているので、検察官のミスで(当時は、ミスと言うよりは不明朗な貰い下げが大半だったでしょう)間違って略式請求が来ても、すぐにチェックできるシステムでした。
いわば、略式の裁判所は、2重チェック機能・・・一種の安全装置でしかないのですから、重い政治判断もいらず、裁判所にとってはたいした負担ではないのです。
この点が、実態に踏み込んだ上で不相当判断をする必要性のある即決裁判手続とは、質が違うでしょう。無罪または実刑相当の判断は、流れ作業的形式処理ではできません。
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