07/22/06
即決判決手続4(刑事訴訟法45)裁判所の権限3
被告人も弁護人も有罪を認め、この手続での審理を認めているから、公判でやるべきことは少ないと言っても、前事件の被告人と入れ替わったりする時間や、公判開始後被告人の手錠をはずすなどの物理的時間もあります。
(勾留された被告人の法廷への出口と入り口別にすれば、少し早まるでしょう)
起訴状の朗読と被告人の人定質問、弁護人被告人の罪状認否が終わり、この手続で進めることに、被告人弁護人が本当に異議がないかの意見陳述などで、被告人の入廷からこの段階までに5分〜7分前後はかかります。
少なくともこの段階で、検事の即決判決手続請求をハネテ、即決判決手続をにしないと正義に反する言う決定をするべき資料は、裁判官には何もない筈ですから、この段階・・・・冒頭手続といいます・・・で通常手続に移す決定は出来ないでしょう。
次に調書の朗読ですが、これも5〜8分でやろうと思えば、内容は要旨も要旨、起訴状と同旨の行為をしたとか、被告人の経歴前科前歴の有無など外形的なことしか朗読出来ないでしょうから、裁判官は特別変った心証を得ることは不可能な筈です。
そしてこの手続が始れば検面員面各調書が、ものすごく簡略なものになるように思われますので、朗読後裁判所に引き渡された調書を裁判官が自分で読んで見ても、その内容は要旨そのものしか書いていない可能性があるので、裁判所が、それを読んだからと言って特別な心証を抱くことは不可能でしょう。
通常事件で現在行われる被告人質問も、即決手続では形式的に数分で押さえることを望んでいるようですから、ここでも無罪にしなければならない心証とか、どうしても実刑にしなければならないと言う心証も得られる筈がないでしょう。
その次に被告人の弁解・検事の求刑、弁護人の意見を聞き、急ぎに急いで、さあ、判決を言い渡そうとした段階で、既に20分をかなり超過しているところでしょう。
このような外形しか見る暇のない忙しい審理手続(流れ作業方式)で、弁護人も被告人も争っていないのに、裁判官が神業の如く、これは無罪だと自信を持ったりすることは、万に一つも有りえないと言うのが私の意見です。
被告人や弁護人が必死に争っていても、簡単に無罪を認めたがらないのが裁判所の体質です。争。
てもいないのに、認める調書の朗読だけで進む流れ作業過程で、 「これは無罪じゃあないか?」と疑問を持つ場合が生じることは想定し難いだけでなく、せっかく進んだ手続をひっくり返すだけの確信に至るまでの場合があるとは思えません。
(そういう矛盾した資料は,検事も公判に一切出さないのですから・・・)
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