07/21/06
公判前整理手続と弁護人の過重負担6(資料の膨大化)
会計帳簿類の押収も、これからはサーバーの押収から始まることが、ライブドア事件で示されましたが、弁護側・・被告人側は、帳簿だけでなくコンピューター自体(端末・CDなど一式)押収されていたりして、効率よく資料の検索が出来ないのです。
検察庁は膨大な人員を動員して、その解明に取り組むのですが、弁護人の方は
「補助者なしにこれをやれと言われてもね〜。」
と言うところです。
勿論、被告人本人と一緒に見られれば効率が良いのですが、被告人は勾留されていて一緒に見られないことが殆どです。
自分の作った帳簿なら覚えているだろうと思う方が多いと思いますが、帳簿と言うのは記録するためにあるので、作ると同時に忘れてしまうものなのです.
「手帳に書いてある内容を覚えてるならば、手帳に書く必要がないだろう。」
と言う理屈をもっと推し進めたようなものです。
手帳ならまだしも、手帳を見なくとも友達との約束に場所その他、うろ覚えに覚えている人が多いでしょうが、帳簿になると内容に個性がない数字の積み重ねですから、書いた本人でも見直さないと分からないし、ましてや、経営者自身が自分で書いていないことが多いのでなお更です。
つい先日のことですが、過去1〜2年間の月別収支表を作ってきてくださいと言ってあった人が、約束の日に事務所に来たのですが、車にのるときに作った資料を持って出るをの忘れたまま事務所まで来てしまったと言って、手ぶらで来てしまった事があります。
彼は、自分で書いたはずですが、殆ど内容を思いだせず、何の打ち合わせも出来なかったのです。
このように資料と言うものは、書いた本人でも、目の前に広げていろいろつき合わせて見なければ、具体的には分からないものです。
これを被告人抜きで先ず弁護士に開示して、必要なところだけ謄写依頼を出してくださいと言われても、選択に困ってしまいます。
そこで複雑な事件では丸ごと謄写しかないのですが、その後の打ち合わせも大変です。
謄写後の打ち合わせと言っても、片や勾留された被告人と
「鉄格子越しに打ち合わせしろ」
と言うのでは、被告人本人が自分でページを繰れれば、一つの文字をヒントにこれに関連してどこそこに書いてあったなどと重要記載を発見し、「ここを見てください」などと弁護人に対して自己に有利な部分の記載の指摘も可能です。
本人が直接ページを繰れないので、弁護人が自分で繰っていって、ここに書いてある意味はどうかなど、弁護人の関心を引いた部分しか被告人本人は聞いてもらえないのでは、とても能率が悪いのです。
このためには記録一式を勾留されている被告人に差し入れて、熟読しておいて貰ってから打ち合わせをするしかないのですが、そのためには、先ず差し入れに行くための接見と差しいれ手続が必要で、その後の接見など一定の期間が必要です。
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