07/19/06

予審判事9と公判事前準備の違い(刑事訴訟法42)

この辺で予審判事に戻って、最初に疑問をもった、平成17年11月1日から施行された公判準備手続きをする裁判官と戦前の予審判事の違いも見ておきましょう。
公判前整理手続では、当事者(弁護検察)双方の立会いの下で、公判担当裁判官主催の下で、公平に事前準備に関与するものであって、戦前の捜査官の保護者・監督者のような予審判事の復活(職権主義)になる訳ではありません。
戦前の予審判事は、弁護側には無関係に検事と打ち合わせをしていたのです。
この点、戦前の予審判事とは、似て非なるものなのです。
今回の公判事前準備・・整理は、訴訟当事者が全員が参会して、繰り返し争点の整理や証拠の整理をするものであって、戦前の予審判事が、検事の後見人的立場でチェックしていたのはまるで違います。
勿論この段階での裁判所は、まだ公判前ですから、証拠の中身を見ることが出来ず、弁護側と検事側双方の、やり取りの司会役に留まるのです。
その結果争点を絞ったうえで、どの証人を何時間くらい調べるとか、外形的事項が煮詰まったところで、法廷を開き、本番の証拠調べだけをすると言うものです。
ところで、同じことを現在公判開始後法廷でやり取りしているのですが、これを公判前にやるのと、公判廷でやるのとどのように違うのか、と言うところです。
言うならば、公判とちがって立ち会わなくともいいのが被告人だけですから、その都度押送の費用節約になると言うだけのことでしょうか?
その他、場所的には、公判廷でなくともいいので、小さな部屋で足りる面もありますが、われわれ弁護士の立場で言えば、法廷でやるのと弁護士の手間ひまは何も変わらないように思えるのです。

刑事訴訟法
第1款 公判前整理手続
第1目 通 則 (第316条の2〜第316条の12)
第2目 争点及び証拠の整理 (第316条の13〜第316条の24)
第3目 証拠開示に関する裁定 (第316条の25〜第316条の27)
最初・第2編・第3章・第1節の2・第1款
第1目 通 則
 

第316条の2 裁判所は、充実した公判の審理を継続的、計画的かつ迅速に行うため必要があると認めるときは、検察官及び被告人又は弁護人の意見を聴いて、第1回公判期日前に、決定で、事件の争点及び証拠を整理するための公判準備として、事件を公判前整理手続に付することができる。
《追加》平16法062
2 公判前整理手続は、この款に定めるところにより、訴訟関係人を出頭させて陳述させ、又は訴訟関係人に書面を提出させる方法により、行うものとする。
《追加》平16法062
 
第316条の3 裁判所は、充実した公判の審理を継続的、計画的かつ迅速に行うことができるよう、公判前整理手続において、十分な準備が行われるようにするとともに、できる限り早期にこれを終結させるように努めなければならない。
《追加》平16法062
2 訴訟関係人は、充実した公判の審理を継続的、計画的かつ迅速に行うことができるよう、公判前整理手続において、相互に協力するとともに、その実施に関し、裁判所に進んで協力しなければならない。
《追加》平16法062
 
第316条の4 公判前整理手続においては、被告人に弁護人がなければその手続を行うことができない。
《追加》平16法062
2 公判前整理手続において被告人に弁護人がないときは、裁判長は、職権で弁護人を付さなければならない。



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