07/14/06
現行刑事訴訟法29(検察官20と警察の役割1)
現行刑事訴訟法の続きです。
以下に紹介する条文のように、検察官の捜査は、
「必要と認めるときは・・・」
と言うだけで、犯罪があっても自分の必要性・・・公訴的の本職に必要な限度で捜査すると言う意味が分かります。
警察の場合は、前回紹介したように、警察が必要と認めたときではなく、
「犯罪があると思料するときは、」「捜査する」
と有って、旧刑訴の検事の役割と同じ書き方です。
これに対し現行法では、検事は、犯罪があっても自分が必要と思ったときだけ、しかも「自ら犯罪を捜査することができる。」と言うのです。
条文の書き方として、「出来る」と言う場合は、義務ではなくやってもやらなくとも良いと言う意味です。
このように現行法の検察官は、捜査主体から公訴主体に変ったことが条文上も明瞭と言えるでしょう。
同時に、警察(司法警察員)が捜査の主体になったのです。
刑事訴訟法
第191条 検察官は、必要と認めるときは、自ら犯罪を捜査することができる。
2 検察事務官は、検察官の指揮を受け、捜査をしなければならない。
第192条 検察官と都道府県公安委員会及び司法警察職員とは、捜査に関し、互に協力しなければならない。
第193条 検察官は、その管轄区域により、司法警察職員に対し、その捜査に関し、必要な一般的指示をすることができる。この場合における指示は、捜査を適正にし、その他公訴の遂行を全うするために必要な事項に関する一般的な準則を定めることによつて行うものとする。
2 検察官は、その管轄区域により、司法警察職員に対し、捜査の協力を求めるため必要な一般的指揮をすることができる。
3 検察官は、自ら犯罪を捜査する場合において必要があるときは、司法警察職員を指揮して捜査の補助をさせることができる。
4 前3項の場合において、司法警察職員は、検察官の指示又は指揮に従わなければならない。
警察の由来に付いては、11/24/04 「巡査から警察官へ(「内務省管轄とおいこら」の由来)」前後のコラムで紹介しました。
明治初めの大まかな体系構想では、警察の前身である巡邏・羅卒などの用語からも分かるように、警察は犯罪予防のために巡邏するものであって(お巡りさんの語源です)、犯人を捜査して検挙する組織を別に考えていたのかもしれません。
後に行政警察と司法警察のコラムでも説明しますが、警察制度は行政の必要から、先ず行政警察として発達してきたものです。
今でも交番のお巡りさんや警察署のお巡りさんは、何かあると出動し、現場記録をとり、保存行為などをしますが、その後の捜査は刑事課の人(刑事)が引き継ぐのです。
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