07/13/06
旧刑訴法2と現行刑事訴訟法25(検察官16・・・監視役から公訴官へ1)
この辺・・・検察官と言う漢字が、職務実態を表わさないからややこしいのです。
08/08/05「検察官9(公益の代表者4)」で紹介したように、元々日本では、公訴や捜査官として検察官が発達したのではなく、中央政府が裁判所の裁判を監視するために設置した官職だった(漢字の意味もそうです)のです。
これが徐々に変質し、今では公訴官+補充捜査官の役割に変ったにもかかわらず、旧態然とした検察官・検事という同じ用語のままであることに無理があるのです。
総理や大臣の名称については、日本国憲法に合わせて名称変更すべきだという意見を、09/21/03
「日本国憲法下の総理大臣6(憲法34)「新しい酒は新しい皮衣に6」のコラムで連載しました。
検察官検事も、総理と同じで戦後名称変更すべきだったものの一つです。
検察官は明治初年の裁判の監視役から変化し、現在では、裁判所の判定を受ける当事者になったのです・・この点については、08/03/05「検察庁法4(法の改正)(憲法116)前後のコラムで、連載しました。
予審判事の翻訳の落ち着きが悪い原因は、日本で旧来のまま検察庁と言う名称の役所や検察官と言う官名が残っていることにあるのかもしれません。
身体の一部に故障があると、それを庇うために健康な部位まで曲ってしまう事があるのと同じで、ボワソナードも、検察官の役割が違うために、日本語訳に苦労したことでしょう。
このへんで、旧刑事訴訟法と現行刑事訴訟法での検察官の役割変化を、順次具体的に紹介して行くことにしましょう。
先ずは、現在の検察官の役割をみるために、現行法を見ましょう。
刑事訴訟法 昭和23・7・10・法律131号 (施行は24年です)
第2章 公 訴
第247条 公訴は、検察官がこれを行う。
第248条 犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び情状並びに犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、公訴を提起しないことができる。
このように、明治初年以降古代律令制の弾上台の下部機関として始った検察官は、治罪法(明治15年)から旧々刑事訴訟法、旧刑事訴訟法(大正11年)を経て、戦後の現行刑事訴訟法(昭和24年施行)で、公訴官としての地位が確立しました。
(現行法で始めて予審判事がなくなったのです。)
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