07/11/06

官の無謬性の弊2(事後審査社会へ 2 )

100%近い有罪率の運用では、裁判所も弁護人も、何となく結果が見えている感じで、検事のミスを突付くことしか考えなくなりがちです。
ですから、捜査ミスで、無罪になったりすると弁護人は鬼の首でも取ったような勢いですし、検事は大変な失策としてしょげてしまうのです。
イキオイ、検事はますます120%有罪間違いなしと言う自信のある場合しか起訴できなくなって、ずるい犯罪者を、のさばらせることになっているのです。
国会も同じで、万年与党である限り・・すなわち与党が提出すれば原則国会通過ですから、ミスがあれば国会で修正すればいと言うラフな法案を国会に出せません。
法案にするまでには、隅から隅まで念入りに検討して他の法律との矛盾の調整など、法案を固めてから提出します。
こうなると官僚機構の独壇場ですから、いよいよ官僚支配になり、官僚と癒着している与党がますます有利になる仕組みです。
こうして、何もかも、ミスがあってはいけないと言う思想がはびこり、わが国では、社会全般にわたって事前審査社会が形作られ、官僚優位体制の基礎になってきたのです。
これからの国会は、与野党で大筋の意見を戦わせ、その決着によってその後に官僚に文案を作らせればいいのです。
事前に細部まで詰めないといけない運用のために、官僚に事実上の発議権があって、議員立法が殆ど不可能になっているのです。
こうした総ての分野に於ける事前審査を止めて、事後審査・市場淘汰に委ねようとするのが、ここ10数年来の社会変革の流れです。
これを司法手続的に見れば、兎も角疑わしいのは起訴して、あとは、裁判で白黒つければいいだろうという思想です。
そういう時代が来れば、起訴されたくらいでは誰も驚かなくなるでしょう。
弁護士も大量増員して、資格審査・・・すなわち事前審査です・・・を緩くし、仕事を通じて能力を磨かせ、しかも、需要以上にイキナリ大量供給するのですから、必然的に食いはぐれるものが出てきます。
これからは事前審査ではなく、自由競争の中で適者生存を実践して行こうとする以上は、敗者・・・不祥事が頻発するのは必然です。
不祥事を起こせば起こしたで、どしどし、懲戒処分すればいいだろうというコンセプトで、動き出しているのが、今次の司法改革でしょう。
ですから、これからは当然に懲戒処分が大幅に増加するでしょうし、それが増えたからと言って、社会の人が驚くのでは困ります。
これからは、ミスはいくらあっても驚かない社会・・・失敗を恐れない社会にして行く必要があるでしょう。
大学もどこでも先ず入れて、それから適性を見るなど総てにわたって社会のあり方を変えていく時代が来るべきでしょう。
事後審査社会への移行に付いては、12/04/05「姉歯設計事務所問題5(事後審査社会へ)」その他これまでもあちこちで書いています。



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