07/04/06

内乱罪3と殺人罪1( 刑法57)予備

話が大分横へそれましたが、再び内乱罪の予備陰謀にもどります。
内乱罪では、陰謀と言ってもそれなりの準備があってこそ、陰謀と認定できるとなれば、予備と陰謀の境界が曖昧になります。
ですから、第78条では、 「内乱の予備又は陰謀をした者は、」と条文の中に続けて書いていて、どちらも同じ罪になっているのでしょう。
これに対し、泥棒や殺人などは、何の準備も、資格(能力)も要りませんから、世間話と共謀の区別がつかないので、共謀しただけで既遂になる法律が出来ると危険なのです。
か弱い女性でも、簡単に殺人出来る時代であることは、最近発生した山形県での児童殺害事件でも周知のとおりです。
ところで、殺人罪には、その重要性から、予備だけでも処罰できる規定がありますが、内乱のように陰謀や謀議だけでは処罰されません。
陰謀・共謀段階の処罰でなく、予備と言う外形的事実まで進んだ状態ですから、客観性があるので、問題が少ないのです。
ただ、単に包丁を持っているだけでは、日常的に誰でも手にする物ですから,喧嘩口論の後に「ぶっ殺してやる」と言って、台所から包丁を持って飛び出した場合のように、前後の事情から限定した場合に限られるでしょう。
家から包丁を持って飛び出した段階ではまだ、殺人罪の実行行為性がないのですが、かといって、興奮した男が、「エイっ」と斬り付けるまで、周りのみんなが傍観していなければならないのでは、困ります。
この段階が、予備になるのです。
刑法の殺人罪を見ましょう。
この200条の削除は、以前紹介したと思いますが、尊属殺人に対する加重規定があって、これが違憲であると言う判決が出たために削除になったものです。

刑法

第二十六章 殺人の罪
(殺人)
第百九十九条 人を殺した者は、死刑又は無期若しくは五年以上の懲役に処する。
第二百条 削除
(予備)
第二百一条 第百九十九条の罪を犯す目的で、その予備をした者は、二年以下の懲役に処する。ただし、情状により、その刑を免除することができる。



関連ページリンク

Powered by msearch
稲垣法律事務所:コラム:検索

検索ベースはこちらから

 


コラムTOP

リンクを当コラムにはられる方はお読み下さい

©2002, 2003, 2004, 2005, 2006 稲垣法律事務所 ©弁護士 稲垣総一郎
Design / Maintained by Pear Computing LLC



ブログ
株式投資