07/02/06
内乱罪2( 刑法53) 予備・陰謀とは?1
宣告刑と法定刑の違いについては、05/11/06「知財保護の帰趨(市場経済に馴染むのか?)1」のコラムで説明しましたが、日本では法定刑の幅がものすごく広くて、罪刑法定主義と言えるか?と言う疑問すらあるのです。
(私だけの疑問です)
そこで、網羅的過ぎると言う民主党の批判を受け入れた政府は、今国会終盤で民主党の主張を丸呑みして、
「処罰できる犯罪類型をもう少し絞りましょう」
と言いだしたのです。
しかし、一旦共謀だけで処罰できる一般法が出来てしまうと、仮に具体的な罪名を書いて絞ってもそこに書いてある別表記載の犯罪類型の書き換えなどは、マスコミの話題にもなりません。
そこで、いつの間にか少しつづつ別表記載の犯罪名を増やしていって、いつの間にかほとんどの犯罪が共謀しただけで処罰できるようになってしまう危険性があるのです。
それに、今のように長期何年以上と言う規準ですと、最近のようにしょっちゅう刑罰を引き上げる法改正のある時代には、結局全部の犯罪が適用対象になってしまうでしょう。
ほとんどの軽い罪は、10年以下とか15年以下の規定ですので、現行の長期4年以上の法案を、6年以上とか8年以上、更には10年以上に改正しても、絞込みには殆ど役に立たないのです。
話があちこちに行きますが、刑法の内乱罪を30日以降に書きましたので、今回は内乱罪の予備、陰謀を条文で紹介しておきましょう。
刑法
第2章 内乱に関する罪
(内乱)
第77条 国の統治機構を破壊し、又はその領土において国権を排除して権力を行使し、その他憲法の定める統治の基本秩序を壊乱することを目的として暴動をした者は、内乱の罪とし、次の区別に従って処断する。
1.首謀者は、死刑又は無期禁錮に処する。
2.謀議に参与し、又は群衆を指揮した者は無期又は3年以上の禁錮に処し、その他諸般の職務に従事した者は1年以上10年以下の禁錮に処する。
3.付和随行し、その他単に暴動に参加した者は、3年以下の禁錮に処する。
2 前項の罪の未遂は、罰する。ただし、同項第3号に規定する者については、この限りでない。
(予備及び陰謀)
第78条 内乱の予備又は陰謀をした者は、1年以上10年以下の禁錮に処する。
(内乱等幇助)
第79条 兵器、資金若しくは食糧を供給し、又はその他の行為により、前2条の罪を幇助した者は、7年以下の禁錮に処する。
(自首による刑の免除)
第80条 前2条の罪を犯した者であっても、暴動に至る前に自首したときは、その刑を免除する。
このように、78条では、実際の暴動行為がなくとも陰謀や予備だけで処罰できる規定になっているのです。
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