07/02/06

共謀罪新設5( 刑法52) 罪種で絞ることの可能性

以上みてきたように、組織の形態、存在目的などで絞るのは、無理として、それでは犯罪の重要性、特殊性で絞る方法はどうでしょうか?
内乱と違って普通の犯罪では、何の客観的な準備も要りませんし、ちょつとした酒飲み話程度で共謀が成立してしまう話ですから、こんな会話程度だけを理由にして、実際カツ上げや泥棒に行かなくとも逮捕されるのでは、叶いません。
ちなみに、現在の政府提出法案では長期4年以上の犯罪に適用するというのですから、犯罪の特殊性に注目したのではなく、法定刑の重さだけで網羅的な適用を狙っているのです。
法定刑が4年以上の罪と言えば、思い犯罪だろうと思う方が多いでしょうが、実際は殆どの軽微な犯罪でも、これに該当するのです。
このような規準では、万引きやちょっとした傷害を含めて、刑法犯の殆どの罪が、該当しそうです。
日本ではアメリカのようにやったことに対して細かく刑が決まってなくて、無銭飲食、こそ泥やちょっとぶん殴ったような軽い犯罪でも、殆どの軽い犯罪が10年〜15年以下の懲役と言う幅の広い規定になっていて、判決のときに裁判官の裁量で、実際は懲役8月とか10月の宣告刑になって辻褄を合わしているのです。
こそ泥や無銭飲食(詐欺)も同じです。
全治1週間の受傷も、全治1年・・あるいは植物人間になるような大事件も、法定刑では全く区別なく、10把ひとからげにみんな「15年以下の懲役」と言う法律です。
泥棒も、ボールペン1っ本くすねた場合も、3億円盗んでも同じく「10年以下の懲役」となっていて、後は裁判官がその内容によって懲役六月とか執行猶予とか決める仕組みです。
ですから、法定刑を基準にすると、絞込みには、全く役立ちません。
喧嘩して、ちょっと殴っても診断書になると1週間の打撲傷と言うのが多いのですが、これが以下のように15年以下の刑になっていて、共謀罪(4年以上)の対象となるのです。刑法
第204条 人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
第235条 他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役に処する。
第246条 人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。



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