07/01/06
共謀罪新設4と内乱罪2( 刑法49) 組織とは?
これ(内乱罪)を、人権侵害の危険性との兼ね合いのバランスを見ると、事前処罰の必要性とその規模から言って(後述のように客観性があるのです)存在理由が認められているのです。
陰謀だけで処罰できる・・すなわち検挙も出来るといっても、泥棒など軽い罪と違って、政府を転覆できるほどの内乱を企てるには、大規模な組織結成や兵器の準備が必要です。
そこまで行かない場合・・・・平家物語にでて来る鹿ケ谷の陰謀程度では、現在刑法で言う所の内乱罪の陰謀成立とは認められないでしょう。
ですから、かなり具体化し、客観化したこの段階で処罰・・検挙できるようにしても、政権の思惑で、政敵の追い落とし・・・内心の自由を制限することにはならないのです。
また実際に兵器を積み上げて兵の募集もしているのに、反乱側が戦端を開く・・発砲するまで検挙できない(先制攻撃できない)のでは、現実的でなく困るでしょう。
こうした考慮から内乱罪に限っては、予備、陰謀段階から、処罰・その前提としての検挙も出来る仕組みになっているのですが、これに関しては、前記のようにそれなりの大規模な準備・・・客観性が必要ですので、近代刑法の理念からも問題がないことになっています。
政府が今国会に提案していた共謀法案は、犯罪行為の特殊性に着目せず、組織にだけ着目して、いろんな罪に対して共謀しただけで処罰・・・すなわち検挙できるようにしているのですが、この法案の合理性はどうでしょうか?
この点から言えば、先ず、どう言う組織に属していると共謀だけで処罰されるのか?すなわち共謀法案で言う「組織とは何か?」が重要です。
組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律に規定されている、組織の定義を見ましょう。
組織的な犯罪の処罰及び犯罪収益の規制等に関する法律 公布:平成11年8月18日法律第136号
施行:平成12年2月1日
第二条 この法律において「団体」とは、共同の目的を有する多数人の継続的結合体であって、その目的又は意思を実現する行為の全部又は一部が組織(指揮命令に基づき、あらかじめ定められた任務の分担に従って構成員が一体として行動する人の結合体をいう。以下同じ。)により反復して行われるものをいう。
警察権力の乱用を防ぐためには、対象となる組織を絞ることが必要ですが、上記のような定義では、あらゆる組織・・団体・サークル活動までもが、これに該当してしまうでしょう。
要するに団体の中で、特殊なものに絞り込むための定義ではなく、この世の中で考えられる限りのありとあらゆる団体に適用出来るように網羅した法律なのですから、適用対象を絞り込むための規定としての役には、立たないのです。
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