07/27/05

刑事訴訟法21(破毀自判2)都市計画法3

ご存知のように市街化調整区域に指定されると、普通の住居用家屋の建築その他市街化に向けた利用が規制されてしまいます。
言い換えれば、農業および農漁業関連施設優先利用区域です。
宅地としての利用が大幅に規制されてしまいますので、市街化調整区域に指定されると地価ががくんと下がるのが普通です。

都市計画法
昭和43・6・15・法律100号  
(区域区分)
第7条 都市計画区域について無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要があるときは、都市計画に、市街化区域と市街化調整区域との区分(以下「区域区分」という。)を定めることができる。ただし、次に掲げる都市計画区域については、区域区分を定めるものとする。
1 省略
2 市街化区域は、すでに市街地を形成している区域及びおおむね10年以内に優先的かつ計画的に市街化を図るべき区域とする。
3 市街化調整区域は、市街化を抑制すべき区域とする。

ちなみに近年(ここ3〜40年)の土地価格の上昇と言うのは、宅地価格の上昇であって、農地としては上昇していないのです。
米を作ったりジャガイモを作るのに、一坪何万円も出して買っていたのではとても採算が取れません。
1反歩・・300坪が300万どころか100万円でも、お金を出して農業をやれるものではありません。
むしろ先祖代々の農地で、現耕作者にとっては取得価格が無償の土地でさえも、稲作などやっていたのでは赤字だからと草茫々にしている農地がいくらもある時代です。
そういう訳で、まだ形式上・行政手続き上は逆線引きが出来ていませんが、取引上はこれを取り込んだ死に体の土地で、鑑定士はこれを織り込んだ低価格評価をしたものでした。
高裁は何も調べないで、固定資産税評価額だけを見てあまりにも安すぎると言う判断で関係者に質問の電話一つしないまま、いきなり差し戻しの判決を送ってきたのです。
事件は遺産分割事件で、その土地だけの値段を誰かが特に争っているわけではなく、土地全体を鑑定してその上で決めようと言うだけの事件でしたから、これにはみんな驚きました。
仕方ないので、また千葉家裁で再鑑定するしかなかったのですが、口には出しませんが、別に担当することになった家裁の裁判官も含めて、何故高裁が自判しなかったのかと言うのが関係者1同の不満の元でした。
当事者が高裁へ抗告したのは別の理由でしたから、家裁で再鑑定しても、またどうせ別の理由で抗告されるなら、無駄な手間になるだけだからです。
高裁が仮に1審の鑑定が不満ならば自分で鑑定して判断してくれていたら、それで事件は原則として終わるのですが、(上告理由は滅多にないのです)その手間を惜しんで、破毀さし戻しをすると、家裁の分割判断に不満な人は、また抗告を繰り返すだけでまるで無駄なことになるのです。
まして高裁の鑑定に対する疑問は、一言聞いてくれればたちどころに分った話だったのですから、なおさら無駄な費用(80万です)を関係者が2重に払わされたと言う所です。

話を破棄自判の規定に戻しますと、この規定は上告(最高裁)の手続きにも、準用されているのです。
最高裁でも、高裁の判断が誤っていて破棄するときに、高裁の認定事実のままで結論がでるときは自判し、判断の違いの結果、高裁でその部分について事実認定をしていないときはさらに事実認定を尽くさせるために差し戻しをしますが、(最高裁は事実認定を出来ません)その前提としての判断を示しますので、この場合でも結果的に(大方の部分で)自判していることになるでしょう。
ちなみに「破毀」が戦後「破棄」に変わったのは、意味が変わった訳ではなく、難しい文字を同じ音に当てる戦後の簡略化の結果でしょう。
戦後の裁判所は、其の都度判決書を「破り棄て」ているのではありません。



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