07/26/05
明治以降の裁判所の設置8(破毀院と大審院2)
大審院が破棄だけでなく自判出来たと言う規定を見たいものですが、大審院が出来たのは明治8年ですから、その当時の法令で言えば、明治6年の改定律例成立後ボワソナード指導下での法典編纂事業中の明治13年の治罪法成立までの間というところです。
改定律例の条文も治罪法の条文もわかりません(図書館に行けばあるでしょうが・・・・)ので、
大審院が「破棄自判出来た」というのは、法制史の本に書いてある説明の受け売りでしかなく、私が確認したわけではありません。
私がたまたま昭和8年版の6法を所有していますので、これに掲載の旧刑事訴訟法でどうなっているかの確認をして置きましょう。
ただし、基本が変わらなかったと思いますが、明治8年に存在していた改定律例・・・・・・これも明治6年制定後しょっちゅう改正されていたでしょうが・・・・・どころか次の治罪法とすら完全に同じと言うわけではありません。
なお原文は旧漢字でカタカナ書きですが、ひらがなで書きました。
旧刑事訴訟法(大正11年法75)
447条
上告理由あるときは判決をもって原判決を破毀すべし
448条
前条の規定により原判決を破毀するときは第449条第450条を除くの外被告事件につき更に判決を為すべし(449条450条は管轄違いなど形式的な理由で破毀する場合です)
このように旧刑事訴訟法には、間違いなく破毀自判の規定がありますので、まあ、信用して進みましょう。
破棄自判できるシステムについては、現在の高裁も最高裁も同じ仕組みのままで、原判決を破棄して下級裁判所に差し戻すときもあれば、破棄自判することも出来る仕組みです。
ただし、旧刑訴法では「判決ヲ為スベシ」となっていて、自判しなければならなかったのに対し、現行法では、但し書きになっていて法の建前では、自判は例外扱いに変わっています。
上訴権の乱用を防ぐためと1審の充実強化を図るために、上訴審では原則として事実調べをしないのが原則だという方針の表れです。
次回のコラムで条文を紹介しましょう。
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