07/23/05
一将功なり、萬骨枯る (生計とは?)
ところで、億万の人口とは大げさですが、「活計ニ苦ミ」とは何でしょうか?
現在の語法である生活の「活」と生計の「計」のことでしょうが、こうした言い回しがいつから出来たのでしょうか?
ありふれた熟語ですが、よく見ると多寡が日常生活を言うだけなのに、「活」とか「計」とか大袈裟な表現です。
もとはもっと簡略な日本語・・・すなわち漢字にならない柔らかい言葉・・・・・訓読みの用語があった筈ではないでしょうか?
私が思いつくのは、「なりわい・生業」くらいですが・・・・・・。
それが、現在の「生活」や「生計」など大袈裟な表現に変わったのは、この詔書が嚆矢かもしれません。
では、この詔書の起案者が独創したのか?というとそうではないでしょう。
この表現から思い浮かぶのは、有名な、「1将功なり万骨枯る」と言う漢詩の一節です。
曹松と言う長江下流域生れの唐末の詩人が、自分の生地が黄巣の乱で戦乱に巻き込まれたときに詠んだ詩です。
己亥歳(きがいのとし)
澤国江山入戦図
生民何計楽樵蘇
憑君莫話封侯事
一将成功萬骨枯
「沢(たく)国の江山戦図に入る」
(水郷の地もすっかり戦乱に巻き込まれてしまった)
「生民何の計あってか樵蘇(しょうそ)を楽しまん」
(人々は辛いきこりや、草刈で生計を立てているのに、それさえも楽しいものと出来なくなった。)
「君によって話すなかれ封侯の事」
(君にお願いしたい、手柄を立てて出世することなど口にしないで下さい)
「一将功なり、萬骨枯る 」
多くの解説では、一将の戦功の蔭に多くの兵卒の死があるというのですが、今次の大戦を経験した我々の感覚では 、多くの草莽の民の死があるといいたいですね。
この有名な一節を出典があって格好いいことから、その後「生計」、「生活」という熟語が定着したのではないでしょうか?(いつものように私の勝手な解釈です)
正確に知りたい方は、辞書で調べて下さい。
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