07/15/05

破産の現状16

06/29/05「破産事件の現状1(破産法改正を機に)」以来、昨年末からの千葉地裁の意見を批判的に紹介してきました。
これまで半年以上経過しましたが、この間弁護士会の強い批判により、(私のように面と向かって強力に反対する弁護士が外にもいたでしょう。)劇的な方針転換は出来ず、今のところ昨年末までと殆ど同じような運用をしているようです。
役所特有の、じりじりと運用を変えていく方針に変えたのでしょう。
ただ、私は20万円以上保有する債務者の申し立てをしたことはありませんので、20万円超保有者の場合に、管財事件にするかどうかについて裁判所と揉めたことはありません。
例えば30万円の給与所得のあるひとが、20万円超のお金を持って相談に来れば、
    「法の基準が99万円になったからと言って、安心してはいけないよ」
と警戒を呼びかけているので、(仮に25万円持っていれば、生活費に5万円使ってからきてくださいということになります。)そうした事件がないだけです。
こうした自主規制はどこの弁護士でもしているでしょうから、今のところ実際のトラブルは生じていないのでしょう。
ま、裁判所が大上段に、「原則として小額管財事件にする」と宣言したことによって、多くの弁護士に警戒感を抱かせ、結果的に小額管財事件になる事件が減ってきたのでしょう。
但し、申し立てに当たって書き込むべき事情は、複雑になってきました。
昨年末に裁判所が、集会で発言した「これから小額管財を原則とする」と言う理由の一つに、
「破産の急増時期が終わって事件数が減少してきたので、これまで事件が多すぎて丁寧にやれなかったが、これからは丁寧にやれるので原則小額管財にして、もっと資産調査を厳格にしていく]
と言う理由も述べられていました。
その前提として、破産は債権者のためにあるという命題が出て来たのです。 
破産事件数の減少は、昨年秋ころから顕著になってきていますので、裁判所が暇になった分、事細かに見て行こうと言うことでしょう。
しかし、暇になったなら、債権者多数のばあい、債権者に照会するのが大変だから管財事件にすると言う論理はおかしなことになってきます。
管財人に丸投げする楽な既得権?を手放さずにそのままにして、重箱の隅をつつくような事には手間ヒマ掛けようと言うのは、役人気質の悪い面が出たものでしょう。
「パーキンソンの法則」の典型的応用事例と言う所です。



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