07/14/05

破産の現状15(小額管財11)裁判所は行政庁か?1

テーマがズレますので、話を元に戻しましょう。
裁判所内部では、多数当事者事件は手間がかかるから、原則管財事件にしてしまって後は管財人に任せて、書記官の手間ひまを省こうとの合意が出来ているかのようです。
本来一定の印紙を張れば、国費でやるべき仕事なのに、手間のかかる事件はみんな管財事件にして、その日の生活費にも困っている債務者に20万円と言う大金を納めさせようとするのは許せません。
要するに、貧しい債務者の負担において役所が楽をしているのです。
それでも仕事が多くてヒマがないというでしょうが、税金でやるべきところ・人手不足の矛盾を、自己の強者である上位者への人員増への要求に向けないで、弱者に押し付ける精神は同じです。
ところで、その債務者が最初に相談に来たときに、「労賃だけは払っておいてくれよ」と、言ったものですから、彼は折角貰った年金で、未払い給与の支払いに当ててしまって今日食うお金もないというのです。
そこまでしなくても、良かったのに・・・といっても後の祭りでした。
私が長いものに巻かれる訳にいかず頑張ってしまったのは、その債務者は、その日の食べるお金もなくなって、事務所に打ち合わせに来るのにバスにも乗れず、4〜5キロの道を歩いて通ってくる有様だったのです。
そうした窮状を訴えているのに、合理的根拠もなく債権者が多数だからなどと理由にならない理由を並べ立てて20万円を積めというので、大激論になった次第です。
私は裁判所・その中核の裁判官と言うのは、読んで文字のとおり自分で判断をする職務であって、判断ミスは自分で責任をとるべきだと考えています。
判断を回避して下位の者に責任を押し付けるのでは、裁判官ではありません。
ただ裁判所自体には調査能力はありませんから、怪しいと思う場合は調査に付するために管財人の選任をするべきなのは分ります。
ところが合理的な疑いもないのに、単に債権者の数が多いから、債権額が大きい・商売人であるなどと言う形式だけで振り分けるのでは、裁判所の具体的な事案に応じた判断権を自ら放棄しているようなものです。
これでは、判断する人・裁判官ではなく、書記官で間に合うのではないでしょうか?
個別具体的な実質的判断権を放棄しているのでは、裁判所でなく行政庁と同じです。
憲法で司法権の独立が決められているのに、司法権が、行政庁のような形式処理を推し進めるのでは職務怠慢ではないでしょうか?



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