07/30/04
現在の免許とは2(道路交通法1)(刑法13)
運転免許も医師免許と同じ思想で、車は日常用語でも走る凶器といわれるように、基本的に危険なものですから、本来運転開始と同時に、殺人ないし過失傷害罪の予備ないし、未必の故意(概括的故意)をもつと構成されることになります。
未必の故意や概括的故意の概念は、刑法のコラムで詳しく説明しましょう。
かと言って、運転行為を全般的に禁止していたのでは社会が成り立ちませんので、社会的に有用なものであるから、(社会的相当行為)特に免許のある者に限って運行を許可しようということになっているのです。
免許を与えた後も特別な要件を守らせて、運行させようと言うもので、この要件に反すると、事故を起こさなくとも道路交通法違反などの罪に問われることになります。
その代わり、道路交通法その他取り締まり法規に違反しない限り運転していること自体が危険だからといって、処罰しないのです。
これも免許として存在している意味がありますね。
道路交通法をこの機会に見ておきましょう。
道路交通法
(無免許運転の禁止)
第64条 何人も、第84条第1項の規定による公安委員会の運転免許を受けないで(第90条第4項、第103条第1項若しくは第3項、第103条の2第1項、第104条の2の3第1項又は同条第3項において準用する第103条第3項の規定により運転免許の効力が停止されている場合を含む。)、自動車又は原動機付自転車を運転してはならない。
(罰則 第117条の4第1号)
(酒気帯び運転等の禁止)
第65条 何人も、酒気を帯びて車両等を運転してはならない。
2 何人も、前項の規定に違反して車両等を運転することとなるおそれがある者に対し、酒類を提供し、又は飲酒をすすめてはならない。
(罰則 第1項については第117条の2第1号、第117条の4第2号)
(過労運転等の禁止)
第66条 何人も、前条第1項に規定する場合のほか、過労、病気、薬物の影響その他の理由により、正常な運転ができないおそれがある状態で車両等を運転してはならない。
(罰則 第117条の2第1号の2、第117条の4第3号)
医師の免許も運転免許も、一定の資格試験ですから、裁量と言うか判断余地が残りますので、一定の設備規則さえ整えば、認可する認可制ではなく免許制であることも意味があるでしょう。
資格試験の本質でもあります。
しかし資格試験だから免許・裁量の余地があるとは言っても、大量に受験生がいることから、試験官は学者や専門家(医師や司法試験、薬剤師その他各種資格試験)に限定されるので、政治的裁量の余地がなく、試験合否の透明性が高く、問題が少ないでしょう。
前回紹介した医師法でも、試験に合格さえすれば、登録制(欠格事由ないかぎり)になっていますので、免許とはいえ、実質は登録制と同じで大臣には裁量権がありません。
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