07/23/04
マスコミは許認可業種か?1(放送法1)憲法77
テレビを面白くするには、規制に縛られ、それをよしとする人材ばかりでは良くならないでしょう。
許認可行政の問題点については「10/27/02日本経済の変化と法律のあり方(供給不足社会の法と供給過剰社会の法) 8」その他補助金行政等々各所で論じていますので、事務所内サーチでいろいろなキーワード検索してみてください。
許認可に頼っている業種は、許可に関係ない野球界まで支配しているようにガン細胞みたいに増殖するものですから、出来るだけなくしてしまうべきだと言うのが私の基本的立場です。
マスコミは許可制ではないだろうと思っている読者がいると思いますが、電波法や放送法という法律でがっちり政府の支配に組み込まれているのです。
先ず放送法を見ましょう。
放送法 昭和25・5・2・法律132号
(放送番組編成の自由)
第3条 放送番組は、法律に定める権限に基く場合でなければ、何人からも干渉され、又は規律されることがない。
番組編成の自由と言う題名がついていますが、法律に定める場合は、干渉し、規律できるのですから奇妙なものです。
放送というのは、憲法で保障された表現の自由の中でも最も威力のあるものでしょうが、これが、法律で制限し更には干渉まで出来ると明文でうたわれているのです。
06/10/03「政府のしたたかさ2(公共の福祉)(憲法8)」のコラムで紹介しましたように、戦前には、基本的人権はすべて「法律の認める範囲内」でしか認められていませんでした。
このために、治安維持法でもなんでも法律が出来れば、いくらでも国民の権利を制限できたのです。
これに懲りた戦後の憲法では、基本的人権は、法律で制限することの出来ない権利になったと憲法のどの教科書にも書いてあることです。
その代わりいろんな基本的人権には、「公共の福祉の範囲内で」という留保条項があるのですが、表現の自由や結社の自由に関してはその重要性に鑑みて、憲法制定に際して、公共の福祉による限界さえも削除された経緯があるのです。
そうは言ってもプライバシー侵害などは許されませんので、表現の自由には内在的制約がありますが、それでも、事後的な処罰や損害賠償で対処するのが原則で、事前の検閲は許されません。
憲法を見ておきましょう。
憲法
第21条 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
2 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。
本来表現の自由の保障だけでも、事前検閲の禁止が含まれるものですが、憲法は、念のため明文を持って事前の検閲を禁止しているのです。
ところが、予め法律で決めさえすれば放送内容を制限したり干渉できるのですから憲法に違反しないのでしょうか。
「そんな無茶な法律が出来るわけがないし、現に存在しないからそんな心配は杞憂だよ。」と笑う人もいるでしょう。
そう言う法律ができたら、その法律は憲法違反になるから、そこで争えばいいのだと言う訳です。
それならば、何のために法律で制限できることになっているのでしょうか?
実は電波法などで、放送するには許可が要る仕組みですし、許可を得た後も放送法では放送内容に関しては放送審議会でチェックを受けるようになっています。
電波法も追って紹介しますが、当面放送の影響力・中立性のマヤカシを見ておきましょう。
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