07/12/04

旅行5・・・金華山島2(糞転がし)

船を下りて15分程も上り坂を歩くと、もう金華山にある黄金山神社の参道が始まります。
黄金山神社とは、天平勝宝2年に前年朝廷に黄金を献上したことを記念して、創建されたもので、中古以来は弁財天を祭っていた海の神様でもあるようです。
明治になって神仏分離令で、神社となったものらしいですがそれでも密教の護摩を焚く行事が連綿と続いているようですから、日本はいろいろありますね。
参道は海岸線からほぼ直角についているので、すぐに、鬱蒼とした樹木が立ち並ぶ深山に入った感じです。
樹木の匂い(檜の枝を切り落としてあって、檜の匂いがぷんぷんでした)が立ち込めているばかりか、海の中の島ですから、勿論車の排気ガスも有りませんので、正真正銘のうまい空気です。
この点、最近の山の中は、(軽井沢なんかは車の渋滞で大変ですよ)近くを車がどんどん通りますので必ずしも空気が良いとはいえません。
そのうえ、僅かな客しかいないのですから、参道も見渡す限り、私達夫婦だけで静かなものです。
船で一緒だった人たちは、あっという間に先を行ってしまいました。
人にはそれぞれ忙しい用があるのでしょう。
島には野生の猿と鹿がいるとのことでしたが、途中の開けた草原の丘に鹿の親子が遊んで(人間の勝手な想像です)いましたが、餌を持っていなかったので、近づいてなでてやるだけでした。
お社は山の斜面を利用したもので、立体的でなかなか良かったし、人出が少なくて落ち着けました。
御参りを済ませて早速、鹿せんべいを買いました。
そこで1袋分は近くにいた鹿にやってしまったのですが、残り1袋は途中の草原にいた鹿の親子にやろうと取ってあったのです。
それで袋を持ったままで、帰途につき、参道に戻ろうとするところで、妻が来るのを少し待っていると、その付近にいた鹿たちは本当は欲しそうなのですが、見てみぬフリをして寝そべっているのです。
あまりにかわいそうなので少しやろうかなと思うと、私のそぶりを観察していたらしく寝そべっていた鹿がすっと寄って来ます。
勿論少しやりました。
そこではまた、綺麗な昆虫がのそのそ歩いているのでじっと見ていましたら、神社の人が通りかかりましたので聞いてみると、なんと「糞転がし」と言うでは有りませんか!
神社の人は「鹿の糞が一杯あるからね。」と、こともなげに言うのですが、ファーブル昆虫記でおなじみの昆虫ですが、こんなに綺麗な虫とは知りませんでした。
百聞は1見に如かずと言うところです。
ところで、参道を下りながら、生まれて初めてですが、カラスと親しくなってしまいました。
どう言う訳か、割に顔立ちの良いカラスがついてくるので、鹿の餌を少しやると、左手で抑えてくちばしで細かく割って器用に食べるのです。
なるほど「カラスは利口だわい」と感心してしまいました。
お目当ての草原に着くと、生まれて日のたたないらしい仔鹿が、お母さんと遊んでいました。
こじか物語りそのままに、ぴょンぴょんとジャンプしながら草はらを走っていくのです。
可愛いことと言ったら、喩えようのない感じです。
はにかみ屋さんらしく母鹿と違って仔鹿は寄って来ないまま、どこかへ行ってしまいましたので「あれれ・・・大丈夫かな?」と思っていると、母鹿も急に心配になったらしく、追っかけて森に消えてしまいました。




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