07/23/03
相続分不存在証明書とは?1(民法84)
従来司法書士さんに相続登記を頼みますと、かなりの場合、相続しない人から、または、一定のお金を貰って遺産を貰わなくても良い相続人から、すなわち不動産を相続する以外の相続人から「相続分不存在証明書」を取り付けて、相続登記をする事例が多く有りました。
これでも、差し当たり特定の人に登記する、と言う目的は達成出来ますが、将来に禍根を残すことが有ります。
相続分不存在証明と言うのは、民法903条を濫用した運用方法です。
903条とは生前に充分な贈与を受けている場合に、その分だけ相続分から差し引かれて計算すると言う規定です。
条文を見ましょう。
第903条 共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻、養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし、前3条の規定によつて算定した相続分の中からその遺贈又は贈与の価額を控除し、その残額を以てその者の相続分とする。」
この計算上算出された遺産を、みなし相続財産と言います。
そして次項で、その貰った分が相続分を超えているときは、これ以上相続出来ないと言う訳です。
息子のサラ金などで、今までかなりの土地を売って解決してやった場合、遺留分の事前放棄をさせなくとも、この条文で解決出来る場合が多いと言うのが「遺留分15(民法77)(減殺請求権の放棄 )」のコラムで説明した理由です。
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