07/16/03
家庭裁判所に於ける離婚訴訟のメリットとデメリット
現在地方裁判所が、離婚等の人事訴訟を審理しているものの、親権者を決めるなど後見的機能を補助するための調査官システムがない事が問題とされています。
しかし、人事訴訟事件で、そうした役所による調査が必要とか決め手になるような事件は滅多になく、むしろ、事実関係をハッキリさせる必要が有る事件の方が圧倒的に多いように思います。
事実調査が必要かどうかは、現在の地方裁判所の裁判手続き同様、当事者が在廷する場所で、双方の意見を聞いて決めるべきでしょう。
当事者が全く求めてもいないのに、または当事者が知らない内に、裁判所のひとりよがりで内密に調査して、その結果裁判所が勝手に心証をとっていて予想外の判決が出るのでは、国民の納得が得られません。
当事者では調査能力がないと言うのは、官の権限を重くみて、当事者に調査権を与えない結果を前提にするからです。
また民間も、警察や裁判所調査官と言う官名が有るとなんでも開示するのに、当事者の照会だと、プライバシーがどうのと言って回答しないのが問題です。
同じ調査でも、裁判所が直接文書照会して回答を貰うのと、調査官が聞いてくるのとでは、外見が似ていますが大きな違いが有ります。
調査官の調査は、調査官の主観が入るばかりか、文書になっていない情報が裁判所に耳打ちで入って、不明朗になる危険が有ります。
当事者にとっては、調査報告書に出ている限度で反論したり出来ますが、文書化しないで裁判官に口頭で面会して来た印象などを話されていると、当事者にとっては不意打ちを食うことになります。
これでは、文書に現れた以上の心証が、どのように形成されているのかが当事者には分からず、「お上が調べたのだから文句言うな」という問答無用式の裁判になってしまいます。
或いは、調査官が抱いた心証がそのまま裁判の結果を左右してしまうのでは、調査官が裁判しているような結果になってしまいます。
家裁がこれまで、不明朗な調査官制度を維持出来たのは、深刻な法的強制力の有る解決が少なく、調停などの補助的機能が中心であったことに有るでしょう。
調停の場合、当事者は納得しなければ、承諾する義務はありませんが、訴訟を家庭裁判所でやるとなると、強制されてしまいますので話しが違って来ます。
人事訴訟手続きを家庭裁判所で裁判をする以上は、デュ−プロセス(適正手続き条項)の精神に則った手続き構造に改める必要が有るでしょう。
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