07/15/03

不動産と動産2(民法67)

権利の主体は、自然人と法人だけであることは、11/06/02 「自然人(民法 2)1」以下の連続コラムで説明しましたが、権利の客体は何でしょう?
民法をまた見ましょう。


民法


「第3章 物


第85条 本法ニ於テ物トハ有体物ヲ謂フ


第86条 土地及ヒ其定著物ハ之ヲ不動産トス

  1. 此他ノ物ハ総テ之ヲ動産トス
  2. 無記名債権ハ之ヲ動産ト看做ス」

権利の客体になるのは、「物」(法律用語として、一般的な「もの」と区別する為に「ぶつ」と言い習わされてます。)であり「ぶつとは有体物を言う」と言うのです。
不動産以外の物は、すべて動産と決めているのですから、「物」は動産と不動産の2種類に限られます。
この法律が出来た頃には、電気があったのじゃないか(実用化されないまでも、江戸時代に、平賀源内がエレキテルの実験をしていたくらいですから)と思いますが、もしかして幽霊や、心霊現象を相手にしないと言う意味からか、有体物に限りました。
そこで、その後すぐに電気が一般化してくると、電気窃盗などが刑事事件で問題になって来ました。
勝手に電線から電気を引いて盗んでも、窃盗にならないのじゃないかと言う訳です。
これは、明治36年大審院で、刑法の財物とは、「管理可能性が有れば足りる」と言う管理可能性説の採用によって、幕が引かれましたが、何となく変ですよね。
今は、知的所有権などは、それぞれの法律で別に処罰規定が設けられています。
話しがまた横にそれましたが、この法律制定当時には、既に、債権も重要な財産と認識されていましたので、無記名債権は動産と看做す規定が、第3項に置かれています。




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