07/14/03
遺留分権行使の効果 2(民法63)(共有1)
遺留分権に基づく減殺の意思表示をすると、一旦遺言や生前贈与によって単独相続した人の名義になった不動産所有権は、どうなるでしょうか?
減殺請求権が行使されますと、特別な作業無しに、直ちに、法律効果が生じることを、7月11日「遺留分権の行使方法 1(民法58)」のコラムで説明しました。
「形成される」と言う意味を言い直しますと、遺留分減殺の意思表示がされると同時に、遺留分権(の割り合いに応じた持ち分権)が、遺留分権利者に移転してしまうのです。
例えば10筆の土地と家や車があって、3人の子供だけが相続人である時に、1人 の子供Aが全部相続する遺言があって、その登記や車の名義変更も済ませている場合を考えてみましょう。
何も相続出来なかった1人の子供 B が、減殺請求権を行使すると、その子供 Bの遺留分は6分の1ですから、10筆全部の土地と家、車について、即時に6分の1の持ち分権者となります。
遺言によって全部所有権を一旦取得した子供Aの持ち分は、即時に6分の5になって、A、B2人の共有になると言う意味です。
でも、車は子供Aが1人で乗り回し、家にも住んでいて、何ら実態が変わらないのが普通です。
『観念的な○△』と言う言葉を一般にも使いますが、まさにこういう場合に妥当する言葉ですね。
観念的には6分の1減殺しているのですが、相手は痛くも痒くもないし、減殺請求した方も観念的な権利は取得したものの、1円にもなりません。
自分の権利を現実化するためには、何かしなければ始りません。
さあ、どうしたら良いでしょうか?
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