07/13/03

遺留分権の行使方法 2(民法59)(内容証明郵便)

ただ、意思表示すればいい、と言っても、後で相手から「そんなこと聞いていないよ」と言われると困るので、普通は内容証明郵便で出します。
内容証明郵便と言うのは、一定の規格にあった文章を、3枚郵便局に提出して、その1枚に郵便局の受付印を押して返してくれて、1枚は郵便局に保管され、後の1枚は相手方に配達される仕組みです。こういう仕組みのお陰で、発信した内容を、郵便局が証明してくれるので、内容証明郵便と言うのです。
ところで意思表示は、相手方に到達して始めて効力が生じますので、内容証明郵便を発信するときには、配達証明も、同時に頼む必要が有ります。
これを忘れると、折角の郵便が相手に着いたのかどうかが分からなくなって何の為に内容証明で出したのか分からなくなってしまいます。
こうした考えを到達主義の原則と言い、民法は、意思表示は到達主義(契約承諾の意思表示は、発信主義になっています。)ですので、この条文を紹介しておきましょう。


民法


第97条 隔地者ニ対スル意思表示ハ其通知ノ相手方ニ到達シタル時ヨリ其効力ヲ生ス

  1. 表意者カ通知ヲ発シタル後ニ死亡シ又ハ能力ヲ失フモ意思表示ハ之カ為メニ其効力ヲ妨ケラルルコトナシ

第1項の到達と言うのは、相手方の支配内に入れば到達となる解釈です。
相手方の家の人が、郵便を受け取れば、本人がそれをなにかの事情で読まなかったとしても、到達したものとなります。
第2項は読めば分かるとおり、意思表示を発信誤到達までに死亡したり、意思能力が亡くなっていても、その効力に影響がないことを表したものです。
土地を売る意思表示を発信してから、郵便が着くまでに死亡すると、「まだ着いていないのだから効力がないのでないか?」と言う誤解を生まない為の条文と言えるでしょう。
この条文の結果、遺族が土地を売るのに反対でも、相手から「代金を払うので移転登記してくれ」と要求されれば、応じなければならなくなります。




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