06/29/08

低金利政策と与信業界2

与信によって、本来2年先にしか買ってくれない購入行動を2年前に先取りできますので、与信を始めた最初の年だけは、計算上3年分=3倍の売り上げとなります。

実際には、イキナリこういうことはなく、半年、8ヶ月10ヶ月1年〜1年2ヶ月・・・・と順次長引いて行っただけすので、上記のような極端な3倍増の売り上げはありません。

実際、イキナリ何倍増の売り上げでは、供給側も、生産能力が間に合わないでしょう。

借金の方も同じで、サラ金事件のはじまった昭和50年代には、連れてきた身内の人は

  「そんなに何百万円も、何に使ったの?」

と言う決まり文句での詰問が普通でした。

私はいつも

「いっぺん借りたのではなく、最初は10万円くらいから始まってちょっとづつ借り増ししてこうなっただけです。」

と本人に代わって弁解してやっていたものです。

ただし、その翌年はその年の分は、前年に売ってしまっているので、同じく2年先の分を売っても、結局1年分の売り上げにしかなりません。

3年目も4年目も、同じことの繰り返しです。

こうなると、サラに2年半前に売ればその年だけ1年半分の売り上げとなります。

こうして、徐々に月賦期間が延びてきたのです。

しかし、このようにして支払いを先延ばししても、結局消費者にとっては、物品やサービス代金以上に金利を余計払うことに変わりがないので、消費者のトータル購買力としては、その金利・手数料分減少するはずです。

(期間が倍になれば、仮に金利が半分の利率になっても結果として、支払い金利総額は同じになります)

こうして、与信期間が伸びれば伸びるほど、トータルとしての売り上げ減という矛盾した結果になるのですが、それでも目先の売り上げを伸ばすためには、産業界ではじりじりとローン期間の延長・・購買力の先取りで対応してきたのでしょう。

この動きも住宅ローンが35年まで伸びると、これ以上の長期化は限界になってきたので、最近では2世代住宅ローンまで生まれてきました。

(35歳でマンションを買うと70歳でローン完了という無茶な設定です・・これが途中の支払い困難者に対するローンの組み換え対応で、実際はもっと長くなっているのです。)

この35年ローンの債務者の相談もよく来ますが、壮年期でさえ払えないのですから、底辺労働者にとっては、この先60才、70才になって払えるわけがないのですが、銀行は何故かさらに延長する・・70歳を超える組替えに同意してくれるのが最近の動向です。

ご存知のように、個人再生の住宅ローン特別条項は、法律で70歳が限度ですから、実は再生手続き外の任意組替えのほうが、ゆるいと言う逆転現象が起きているのです。



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