06/28/08
金融商品の長期化・複雑化と詐欺罪(刑法101)
多くの人が、その場の必要資金以上に多く借りたがるのは、前回紹介したメリットがあるからです。
裏から言えば多めに借りたがる人は、実は返すあての少ない人ともいえるでしょう。
こういう人は、10〜20ヶ月前後で別のサラ金から借りて、またこれを繰り返していくやり方で破綻の先送りをしてきたのです。
このやり方ですと、多めに借りれば借りるほど、返済期間が長ければ長いほど破綻が先送りされて、やりくりがしや易くなります。
典型的ローン詐欺の例で考えると、グランドピアノを(クレジット利用)200万円で買って、直ぐに100万円あまりで売り払って、そのお金から50万円あまりを自己消費して、残りの50万円で月賦を払い続けて、約1年経過で破綻しても1年以上も払っていると、はじめから詐欺の意思だと言う立証が難しくなるのです。
まして、その間にサラ金から借りたお金でもう少し支払いを続ければ、・・あるいはその間に宝石を買ってこれを売り払って新たに資金追加したりして複雑化すれば、さらに支払い期間が長くなります。
ちなみに、刑法の詐欺とは、後から払えなくなったのは、単なる民事の債務不履行であって、刑事の詐欺罪にはなりません。
刑法の詐欺とは、騙すつもり(故意)でだまさないと故意がないことになります。
ですから、1年以上も払っていると、直ぐに処分したことの証拠までないと始めっから詐欺の故意があったと言う立証が難しくなるのです。
ピアノは別として、宝石などはいつ処分したか不明ですから、立証はほぼ不能なのです。
刑法
(詐欺)
第246条 人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
(故意)
第38条 罪を犯す意思がない行為は、罰しない。ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。
上記の例では、分かりやすく10〜20の数字にしただけであって、実際に10〜20ヶ月で元利均等返済する約束ではなく、利息さえ入れていれば無限に継続できる仕組みが一般的ですから、もっと破綻が現実化するのが長期化しているのです。
元利支払いが建て前ですが、枠が空くとその分を新たに借りられるので、実質的には利息の支払いだけでこと足りているのが実状です。
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