06/26/08

与信社会13(消費信用は生活費不足か遊興費か?)

もしも、戦後の過剰消費経済の大きなパラダイムを変える・・・本気で過剰与信社会から、健全経済に方向転換をする気ならば・・大変な事態となるのですから、先行研究すべき学者がだいぶ前から研究していなければおかしいでしょう。

もしも誰も研究していないだけでなく、誰かがやっていても経済界で大きな問題になっていないとすれば、経済界は貸金業法の改正(過剰貸付禁止)にもかかわらず、従来どおり過剰与信社会を前提とした売り上げを前提にしているとしか考えられないのです。

実は、「過剰」と言う言葉は価値概念ですから、人によって、見方によって違うでしょう。

その月の収入以上の買い物をするのを過剰消費という素朴なものから、長期分割で払えさせすれば、単年度の収入以上の消費も過剰ではないと言うのまで、さらには現在支払いの滞っている人も、金利さえ下げれば支払い能力が増えるので現状は過剰ではないというのまで、いろいろ想定できます。

結局は、一生かかっても返せないほどの借金の上に成り立っている経済・・国債の累積も同じ・・は、過剰与信社会ではないかと言うのが、私の従来からの意見です。

ところで、1昨年の貸金業法改正は、貸し出し抑制に一見力点があるようですが、実はそうではなく、現状の与信制度をより拡大し、長持ちさせようとする手段・・サラ金や信販業界に協力を求めているに過ぎないと見るべきかもしれません。

この点は、バブル崩壊後の低金利政策との関連で後に書きます。

ちなみに、同法の「過剰貸付禁止」とは、与信社会の全面禁止ではないので、借りて消費すること自体の禁止ではなく、自宅など生活の基本を処分しなくとも払いきれる程度の借金支払い能力までの借金は許容すると言うのです。

将来の可処分所得収入以上にはみ出た分だけ与信が減るだけですので、売り上げ減には限定的作用しかないと言う考えかもしれません。

しかしこの説明はどこかおかしいのです。

所得階層別にスライスしていけば分かりますが、消費信用(特にサラ金やキャッシング取引)とは、基本的にその資金で何かを生み出すのではなく、その月の生活費・支払い資金が足りなくて、借りる人が大多数です。

本当に余裕があって、遊びに行くために借金する人は、極端に少ないのです。

遊んだり無駄遣いした結果、生活費が足りなくなって借りる人が結構いますが、これは生活費不足の借金か遊興費のための借金かの分類ですが、これをみんな遊興費の借金に括ると殆ど全部が余裕のある借金になります。

相談者の多くは、家計管理能力が低く、携帯電話代に月3〜4万円使う家庭も少なくありません。

不良まで行かないまでも、その周辺で生きている中学高校生の子供を持つ親にとって

は、電話を取り上げる訳には行かないとなるので、悩ましい問題です。

 



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