06/25/08
与信社会13と生産力2
自転車操業状態になって借入残高・・与信をいくら増やしても、金貸しの懐に入るばかりで、生産品の消費増加に関する経済波及効果は何もないどころか、上記の例で言えば消費支出が50万円分マイナスなのです。
この段階になれば、個人の生き方としては破産が合理的ですし、国策としても、与信経済による生産品売り上げ効果としては無意味になっているので、早く清算して出直してくれた方が、再度消費経済のプレーヤーが増える関係です。
前記の例で言えば、破産者が10年間新たに借りられないとしても、年200万円の消費者から250万円の消費者に復活できるのです。
与信制度とは、ある人が自分の働き以上の消費をする制度ではなく、現在(過去の蓄積も含む現在の購買力の意味です)の購買力以上・・将来の購買力を担保に消費する人というべきでしょう。
たとえば来月あるいは来年の収入を担保にして、他人が今月あるいは今年生産したものを買う・・消費するシステムですから、現在の購買力プラス将来の購買力の合計額を現在時点で消費する制度とでも定義するべきでしょうか?
来月の収入を当て込んで当月の収入の2倍の買い物をする人ばかりになれば、この時点では国内購買力量の2倍を生産しても、全部売り切れる計算です。
実際には、生産力増のアンバランスを輸出によって外国への転嫁することもありますから、個人対個人の関係は、国対国では国際収支の問題になります。
実際は、このような単純倍額の消費をイキナリする人は少なく、1〜2割足りないだけの人が少しづつ借りていって、次第に累積して1年分の年収同額の借金になってきたものでしょうが、何回も書いているように今では35年もの長期住宅ローンが普通になってきつつあるのです。
前回終わりころに書いたように一定の期間経過で、与信の経済波及効果が減少していき、ついにはマイナスになっていくのですが、返済期間の繰り延べあるいは利率を低下させれば、この減少曲線あるいは下り直線はゆるくなるのです。
ですから、リボルビング方式が生み出され、親子で払う住宅ローンまで発案されていますが、長期化も限界に来たということでしょう。
残るは、低金利だけですが、これの強制は、実はサラ金や信販の社会的存在意義の長寿化を保障するものです。
低金利→選別→過剰貸付禁止は、低金利でも払えそうもない底辺層だけでも与信から切り捨てることになるでしょうが、そうとなれば、その分購買力が落ちる計算です。
底辺層は、一人ひとりの額は小さいけれども裾野が広いので、実は大きな経済主体なのです。
ここで、一応、(もしも)本気で与信縮小していった場合の経済効果を、検討して見ましょう。
可処分所得の範囲内・・・お金が溜まってからの買い物に限定すれば、たとえば2年分の月賦で買っている車は、当面2年間お金が溜まるまで買えないのですから、その間は売り上げはゼロになる仕組みです。
35年ローンの住宅は、35年間売り上げゼロです。
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