06/23/08
人材派遣と生活保障11(自殺者の増加2)
たまたま、この平成20年6月19日の日経夕刊には、昨年1年間の自殺者数は、3万3096人で10年連続3万人超と大きく報じています。
昨年比2,9%(938人)の増加で、2003年の3万4427人に次ぐ高水準だそうです。
これは警察庁のまとめなので、厚生労働省の統計とは若干ズレルそうですが、男性がその約7割を占めていて、自殺率では、50歳代が38、1%と最も高かったと書いています。
女性は結婚している場合、パートや派遣でも生活の不安定をそれほど感じないでしょうが、(幼児を抱えている場合、かえって短時間度労働の方が便利な面もあります)独身若手男子・中高年男性にとっては、派遣その他非正規雇用のままでは精神的なダメージはハカリ知れません。
上記新聞によると遺書などで、自殺原因がはっきりしている分だけの分類では、病気が1番で2番目が経済・生活問題(7318人)となっているそうです。
私の知っている例では、ウツになって長期病欠・休職の後に解雇されて、失業保険受給期間も終わり生活苦・・そのうち奥さんにも逃げられてしまった人がいますが、高齢者の病気は別として、中高年の病気苦は、実は経済苦でもあるのです。
自殺サイトで自殺する人あるいは、若者の原因不明に分類される自殺の殆どは、将来への展望がない・・・絶望の結果であると見るべきでしょう。
この絶望は、世界の大音楽家になれないと言う高尚なものではなく、(そういう人もたまにいるでしょうが・・・)職業上の展望が開けないことが殆どではないでしょうか?
細かな自殺原因を分析するよりは、その年齢・職業(正規社員とそれ以外など)別で見れば、逆からの推測分類が可能ですが、単に無職何人と言う分類では、高齢者や女性は無職が多いのですから、意味がないのです。
ちなみに、女性は無職でよいと言うのではなく、ここでは、統計の意味だけです。
前途洋洋の職に就いている人の自殺はまれでしょうから、(一流企業の社員でも仕事に行き詰る自殺もありますが・・・結局はうまくいかないという外からの問題です)自殺者の減少を図るには、精神教育に力を入れるよりは、将来性のある職業保障に尽きるのです。
秋葉原殺傷事件、あるいは大阪池田小学校事件など、最近時々起きる不条理な殺人事件の背景と自殺者増の関係については、この後・・被害者救済・・損害賠償請求システムの説明の後で書きますので、ここは与信の話題に移ります。
収入の長期的安定があってこそ、長短期ローンの成立基盤ですから、これを無視していたのでは、精神的苦悩者が増えるだけではなく、クレジット・ローン社会が崩壊します。
この分野・・・与信社会の維持と労働者の生活安定は、車の両輪ですから人権保障・・法律家の関心以前に、非正規雇用の増加政策のもたらす結果について、与信社会との関連で経済学者がどのような社会構造を構想しているのか?知りたいものです。
これは社会学者や経済学者の研究すべき領域ですが、彼らは非正規雇用の増大化政策と与信経済との関連をどのように考えているのでしょうか?
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