06/22/08

人材派遣と生活保障10(自殺者の増加1)

下請けと元請の関係は、搾取関係は大手中小の企業対企業関係のようでいて、その実質は労働者間の分配問題の比重が高いのです。

12/29/02 「憲法の限界 4」でも少し触れましたが、大手企業正規社員は大した仕事もしないで、しょっちゅう会議や出張ばかりしていて、あるいは、現場見回り程度でその何倍も働いている現場の人の数倍の収入を得ているのです。

その上、正規の接待でウイークデイにもかかわらずゴルフしたり、高級レストランでうまいものを食い放題なのは言わずもがな、キックバックと称して、受注額の何%かは、担当者に支払う裏の慣行があって、下請けは労使ともに搾取される一方です。

企業間の搾取=労働者間の搾取以外の何ものでもありません。

この労労搾取関係の是正は、いわゆる社会法の分野であって、経済の強者弱者の自律・・市場に任せるといくらでも搾取が進む関係ですから、公正を保つためには、政府の関与するべき分野です。

いわゆる55年体制は、労資の分配率ばかりに関心が高く、労働者間(正規社員と被正規社員および大手と下請け)の分配率の格差拡大に対して、冷淡どころ積極的に拡大する傾向があったのです。

この点については、55年体制の問題点として税金や社会保障関係で繰り返し書いてきました。

55年体制の不公平については12/22/06「加入者の制限8(厚生年金保険法15)民度の向上」その他であちこちで書いてきましたが、関心のある方は55年体制で検索してください。

こうした歴史経過のせいで、政府関与がうまく行ってない・・・後手に回っているので、ここ10年以上フリーターに代表される職業不安定者が増加する一方になっているのです。

労働組合が社会的弱者の擁護者ではなく、どちらかと言えば労働者内の特権維持組織になっている(上記のように大手企業労働者は、接待を受ける搾取側です)のが、社会的影響力を失いつつある原因ですし、旧社会党や民社党が消滅してしまった原因です。

職業不安定者が増加すれば、恒産がないのですから、生存の危機を感じる人の増加もこれに比例するのは当然です。

最近の精神科医や心療内科の盛況・・自殺者の急増(平成10年ころから3万200人台の高原状態で安定・・・後にデータを紹介します)は、単に最近の人間は、精神的にヤワになったと言うだけではなく、中流層が脱落して生活保障のない人・・非正規労働者が増えたことが大きな原因です。

政府は、自殺防止キャンペインその他個人の内面に訴えることで、お茶を濁していますが、本気で自殺者の増加を食い止めようとするならば、安定雇用の確保にまい進すべきです。

この面では、個人の精神面を鍛えるだけではなく、政府・経済界に責任のある面が大きいので、この方面の労働政策の提言・実行が必要です。

 



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