06/21/08

人材派遣と生活保障7(職業安定法6)

契約社員や派遣社員には、年齢による昇給がないのですから、後に実際の働き以上に給与が上がる予定で現在低い給与で働いている若い正規社員と比較するのは、不正義・・いいとこ取りです。

現在の人材派遣は、派遣会社がピンハネする分だけ、労働者の取り分が減少するのでピンハネがその原因のように見えますが、派遣業界が社会保険等の負担をしているので、実は外見ほど大きなピンハネではありません。

ピンハネと言うと聞こえが悪いですが、人材の仲介をするのは、経済的に見ると流通コストと見るべきでしょうから、ピンハネ自体がいけないのではなく、その妥当性を考えるべきでしょう。

人材派遣業界の利益の源泉は、人材発掘・仲介業に存在意義があるとすれば、そこに脱皮していくべきであって、そうとすれば一度紹介すると半永久的に給与天引きできるのはおかしいのです。

仲介料の分割払いの一種としてなら、一定期間のピンハネは合理的ですが、一定期間を超えて天引きするのを許すべきではありません。

現在の派遣業には、06/19/08「労働者派遣業法2(派遣期間制限2)」まで紹介したように、派遣期間の制限がありますが、これは派遣先の社員との長期的固定的な賃金格差を是正?あるいは恒久化しようとする視点だけで、長期的ピンハネを禁止しようとする視点が欠けています。

ですから、制限期間直前に派遣先さえ回転式に移動していけば半永久的ピンハネを許し、かつ、半永久的に賃金格差の温存を許すための制度となっているのです。

他方で、派遣業者に社会保険等の加入を義務付けているのですが、これは職業紹介業ではなく自社社員を派遣しているのだという脱法的建前に合わせただけでしょう。

それでも保険に入れさえすれば、派遣社員の生活保障になるし、年金や保険料支払い者を増やせる政府にもメリットがあるからでしょう。

こんなごまかし(社会保険の負担があるために適正な仲介料を見え難くしているのです)をやめて、有料職業紹介を完全自由化し、その代わり紹介料の適正化や内容の規制をした方が合理的です。

職業安定法

 昭和22・11・30・法律141号  

(法律の目的)

第1条 この法律は、雇用対策法(昭和41年法律第132号)と相まつて、公共に奉仕する公共職業安定所その他の職業安定機関が関係行政庁又は関係団体の協力を得て職業紹介事業等を行うこと、職業安定機関以外の者の行う職業紹介事業等が労働力の需要供給の適正かつ円滑な調整に果たすへき役割にかんがみその適正な運営を確保すること等により、各人にその有する能力に適合する職業に就く機会を与え、及び産業に必要な労働力を充足し、もつて職業の安定を図るとともに、経済及び社会の発展に寄与することを目的とする。

(有料職業紹介事業の許可)

第30条 有料の職業紹介事業を行おうとする者は、厚生労働大臣の許可を受けなければならない。

2 前項の許可を受けようとする者は、次に掲げる事項を記載した申請書を厚生労働大臣に提出しなければならない。

(手数料)

第32条の3 第30条第1項の許可を受けた者(以下「有料職業紹介事業者」という。)は、次に掲げる場合を除き、職業紹介に関し、いかなる名義でも、実費その他の手数料又は報酬を受けてはならない。

1.職業紹介に通常必要となる経費等を勘案して厚生労働省令で定める種類及び額の手数料を徴収する場合

2.あらかじめ厚生労働大臣に届け出た手数料表(手数料の種類、額その他手数料に関する事項を定めた表をいう。)に基づき手数料を徴収する場合

2 有料職業紹介事業者は、前項の規定にかかわらず、求職者からは手数料を徴収してはならない。ただし、手数料を求職者から徴収することが当該求職者の利益のために必要であると認められるときとして厚生労働省令で定めるときは、同項各号に掲げる場合に限り、手数料を徴収することができる。

 



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