06/20/08
派遣業法3(派遣労働者の雇用)
期間制限する代わりに、これ以上続けたければ、派遣先で雇用しなければならないという決まりが、以下に紹介するように平成11年以降順次追加されました。
非正規雇用の増加に対する批判が強くなったことから、これによって、脱法的な派遣の回転を抑止し、少しでも正規雇用に転換させようとする試みとして評価できるでしょう。
ただ、この条文では、雇用される条件が決まっていないので、正規社員に採用されるとは限らず、契約社員になる可能性が高いのです。
派遣先にとっては、普通以上の人材あれば、1年ごとに入替えられてそのつど新米教育をし直すのでは困ります。
しかも、一定期間一緒に働けば、人間関係も出来てきますから、派遣元にピンハネされている分をそのまま派遣されている労働者に払ってやりたくなるのが人情ですが、それ以上に正規社員並に待遇を引き上げようと言う意欲までは、よほど優秀でなければ、行かないのが普通です。
この点どのような比率で雇用契約に進んでいて、その中の何%が正規社員になり、何%が契約社員になっているのかについて、その内訳の統計の存在が分かりませんが、(当然どこかで集計しているのでしょうが)イキナリ正規社員に引き上げられる労働者の比率は低いのではないでしょうか?
この規定は、労働者保護のためにもなりますが、元々は労働側の政治力で追加されたと言うよりは、派遣先企業と派遣元企業との政治的力関係で、受け入れ企業側が人材引抜を合法的に出来る規定になっただけではないでしょうか。
正規労働者への転換策であるならば、雇用形態についての手当があってしかるべきですがこれが見当たらないからです。
(派遣労働者の雇用)
第40条の3 派遣先は、当該派遣先の事業所その他派遣就業の場所ごとの同一の業務(前条第1項各号に掲げる業務を除く。)について派遣元事業主から継続して1年以上前条第1項の派遣可能期間以内の期間労働者派遣の役務の提供を受けた場合において、引き続き当該同一の業務に労働者を従事させるため、当該労働者派遣の役務の提供を受けた期間(以下この条において「派遣実施期間」という。)が経過した日以後労働者を雇い入れようとするときは、当該同一の業務に派遣実施期間継続して従事した派遣労働者であつて次の各号に適合するものを、遅滞なく、雇い入れるように努めなければならない。
1.派遣実施期間が経過した日までに、当該派遣先に雇用されて当該同一の業務に従事することを希望する旨を当該派遣先に申し出たこと。
2.派遣実施期間が経過した日から起算して7日以内に当該派遣元事業主との雇用関係が終了したこと。
第40条の4 派遣先は、第35条の2第2項の規定による通知を受けた場合において、当該労働者派遣の役務の提供を受けたならば第40条の2第1項の規定に抵触することとなる最初の日以降継続して第35条の2第2項の規定による通知を受けた派遣労働者を使用しようとするときは、当該抵触することとなる最初の日の前日までに、当該派遣労働者であつて当該派遣先に雇用されることを希望するものに対し、雇用契約の申込みをしなければならない。
《追加》平15法082
第40条の5 派遣先は、当該派遣先の事業所その他派遣就業の場所ごとの同一の業務(第40条の2第1項各号に掲げる業務に限る。)について、派遣元事業主から3年を超える期間継続して同一の派遣労働者に係る労働者派遣の役務の提供を受けている場合において、当該同一の業務に労働者を従事させるため、当該3年が経過した日以後労働者を雇い入れようとするときは、当該同一の派遣労働者に対し、雇用契約の申込みをしなければならない。
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