06/19/08

労働者派遣業法1(派遣期間制限1)

人材登録会社は、ある派遣先からある派遣社員の更新を断られても、その通告後一定期間は自己の抱える別の派遣先へ優先的に派遣するとか・・どうしても行く先がない場合は、その間金額で保障するなど、いろんな複合的保障方法があるでしょう。

人材の優劣および景気の変動に対するリスクを派遣に負ってもらう仕組みですが、そうなればその分派遣単価を高くするしかないでしょう。

その単価の決め方については、派遣受け入れ先が半年前予告し、派遣元企業が半年責任を持つとかその分担割合によって、単価が変わったもいいのです。

経済活動としてみれば、良いとこ取りだけは無理があるのです。

ただし、派遣社員の派遣期間の長期化が進むと、正規社員と同じ仕事をしているのに、待遇格差が大き過ぎる問題が表面化してきます。

そこで、派遣契約での長期契約を原則違法とする立法になるのですが、これは本質を誤った解決と言うべきでしょう。

一定期間を過ぎれば、待遇格差を許さない方向へ進むべきなのに、短期契約しか認めないと、却って派遣や契約社員の地位を不安定化させるばかりか、スキル向上チャンスを摘んでしまい、恒常的賃金等待遇格差温存の名分になってしまうのです。

この期間制限が、正規社員で構成する労働組合の関心事項になっているのは、こうした意味があるからでしょう。

(自治体でアルバイト雇用期間が制限されているのも、同じ関心によるのです)

派遣会社は、何十箇所も顧客企業を抱えているのが普通ですから、派遣期間が1年に限定されれば、1年ごとに派遣先をぐるぐる回転させればいいだけですが、派遣される労働者にとっては毎回慣れない仕事場ですから、疲れる割に仕事の能力が上がらず正規社員に対する低賃金の言い訳にされてしまうのです。

後に条文を紹介しますが、派遣法では、一定期間継続の場合、同一労働内容の雇用の場合、派遣受け入れ企業には、継続中の派遣社員を雇用する義務が生じますが、これを逃れるためにその期間到来前に、回転させてしまえばいいのです。

これに似た運用になっているのが医療現場で、入院後一定期間経過すると保険点数が下がるので、老人などが施設をぐるぐる回されていることがあります。

治癒していなければ退院に応じる義務がないのですが、あたかも「この期間しか入院させられなくなったので・・・」と説明されています。

以下、派遣業法を順次紹介していきましょう。

正確には、以下の通り無茶に長い法律名で、題名か文章か分かりにくい印象ですが、凝縮する能力・・俳句的センスがなくなったのが、戦後法令名の特徴です。

俳句人口が減っている訳でもないのですが、やはり漢文能力の不足が原因でしょうか?

 

労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律

昭和60・7・5・法律 88号

(目的)

第1条 この法律は、職業安定法(昭和22年法律第141号)と相まつて労働力の需給の適正な調整を図るため労働者派遣事業の適正な運営の確保に関する措置を講ずるとともに、派遣労働者の就業に関する条件の整備等を図り、もつて派遣労働者の雇用の安定その他福祉の増進に資することを目的とする。

 

 



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