06/15/08
犯罪被害者保護1
犯罪被害者保護制度の動きについては、05/17/07「人権保障は誰から守るためにあるか?3(犯罪被害者の救済2)」前後で批判的に紹介してきました。
上記コラムを書いた時点では、付帯私訴類似の賠償勢請求手続きは、まだ法案段階または、国会通過直前直後くらいだったと思います。
今はその法案も既に制定法となって(未施行ですが・・・)いるのですから、この辺で被害者救済関係法の流れをまとめて素描しておきましょう。
繰り返しますが、被害者の被害回復を図る制度の充実強化自体は、言うまでもなく大切なことです。
それは第一に被害の発生を未然に防ぐことであり、不幸にして、被害が発生してしまった以上は、その被害救済に政府が責任を持つことが本来です。
それをなおざりにしたまま、実効性のない加害者に対する追求制度を次々と作って、被害者の無念感・・悔しい気持ちを煽る・・加害者に対する憎しみを煽るだけでよいのかというのは別問題です。
政府は何も努力しないで、被害者の気持ちを加害者にぶつけさせる制度設計は、先ず、平成12年、刑事訴訟手続き内での和解制度と意見陳述権から始まっています。
そして平成16年には、被害者等基本法が成立し、その翌年には犯罪被害者基本計画が策定されます。
このように順次被害者の権利保護・・と言う名の加害者追求制度が図られる中で、ついに一種の付帯私訴とも言うべき損害賠償の申し立てを刑事訴訟法中に設ける法律(平成19年法第95号)が成立しました。
ただし、2008年(平成20年)12月26日までの政令で定める日に施行される予定で、今のところ、まだ施行されていません。
以下、順次法律・基本計画の流れを紹介しましょう。
先ず第一は、以下の法律による刑事裁判所に民事的和解制度の導入です。
犯罪被害者等の保護を図るための刑事手続に付随する措置に関する法律
(平成十二年五月十九日法律第七十五号)
(民事上の争いについての刑事訴訟手続における和解)
第四条 刑事被告事件の被告人と被害者等は、両者の間における民事上の争い(当該被告事件に係る被害についての争いを含む場合に限る。)について合意が成立した場合には、当該被告事件の係属する第一審裁判所又は控訴裁判所に対し、共同して当該合意の公判調書への記載を求める申立てをすることができる。
4 第一項又は第二項の規定による申立てに係る合意を公判調書に記載したときは、その記載は、裁判上の和解と同一の効力を有する。
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