06/14/08
秋葉原事件は特異な事件か?
これまで、刑の重罰化によっては犯罪をへらせないと書いてきましたが、ましてや精神病者や異常者に対する入院期間を2倍〜3倍にしても、何の威嚇効果もありませんから、新規の事件発生を防げません。
今回の秋葉原事件でもそうですが、こういう人にとっては入院期間や、刑が2倍3倍になるかどうかで犯行を思いとどまったりすることは有り得ません。
ところで、今回の秋葉原事件で思うことは、06/09/08「ソフト社会と必要なインフラ2」に書いたように今の若者は基本的に優しい・・・・彼の容貌を見ても結構柔和な感じです。
内面の苦悩や絶望に基づく暴発系事件は、従来の粗暴な性格の人が引き起こす犯罪とはその特性が違うでしょう。
もしかしたら、社会のソフト化によって、本来は粗暴な血を持っている者が心ならずも、無意識のうちにソフトな日常を送っているだけで、仮面の下には、粗暴に振舞いたい血がうずうずしている人が多いのかもしれません。
ここ数十年以上にわたって家庭内暴力・・イジメなどが多くなってきたのも、こうした社会全体のソフト化・外圧?によるものかもしれません。
話がどんどんそれていきますが、旧来基準で想定外の事件が起きるとすべて特異事件・・精神異常のせいにするのは間違いです。
特異な事件・・想定外の事件だったとは、想定する方の能力が時代の変化について行けていないだけの話なのです。
自分の想像力の貧困を棚に上げて、怖い世の中になったものだと騒ぎ、挙句には隔離しろとか厳罰にしろと騒ぐのはみっともないことです。
彼らの多くは、絶望していて死を恐れないのですから、刑罰を引き上げたり精神病院への入院期間を延ばしても解決にはなりません。
繰り返しますが刑の長期化や入院の長期化は、犯罪発生防止には役立たず、単に刑務所関係者や医療関係者の配置転換を遅らせ、他方で応報感情をあおっているだけと言えるでしょう。
こんなことに精力を費やすよりは、ソフトな外面の奥に引き籠っているている若者・壮年の悩みや絶望を、どのようにしてすくい上げて行くかのソフトが、現在要求されているのです。
ここ10年余り国民の応報感情をあおり、重罰化を進める政策が続いていますが、社会のソフト化に対する政府対応が遅れている・・政治の貧困を隠蔽するために、煽っているとしか思えません。
ここ10年ばかり重罰化と平行して、刑事事件の被害者による刑事公判手続きへの関与(意見陳述や記録閲覧)を次第に広げ、さらには昨年だったかな?損害賠償請求を刑事訴訟の中で実現しようとする法律(一種の付帯私訴)が成立しました。
これなども刑事犯罪者には、支払い能力がないのが普通ですから、本来は治安に責任のある政府による補償制度の充実を図るべきところを、目先を変えて、加害者に怒りをぶっつける方向・・報復感情をあおる結果にしかならないはずです。
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