06/12/08

精神障害者の事件は増えているか?1

一般犯罪や交通事故死が減少気味なのに、イキナリ始まった重罰化キャンペイン同様に、精神病者による傷害・殺人事件など、精神障害者による事件は特別に増加していたわけでもないのです。

例によって、平成10年版犯罪白書図表記載の統計を紹介しますが、(なぜか古い統計しか出ていませんが・・・)以下の統計を見ると、精神障害者による事件総数を比較すると、平成5年から9年までの5年間殆ど増減がなかったことが分かります。

5年毎の統計の方法から考えると、平成15年国会通過の法案作成時・・審議会の根回しその他の時間経過を考えると平成10年までの白書が利用された筈です。

出典:平成10年版 犯罪白書 第1編/第2章/第6節/2

上記紹介した統計に明らかなように、(その前の平成4年の図表でも前5年間に特段の変化はありません)前5年〜10年間で特段の変化もないのに、イキナリマスコミが騒ぎ出して、またたく間にこの強制入院制度(医療観察法)が出来上がったのも不思議です。

個別的には、池田小学校事件など特異な事件がありましたが・・・恒久的法制度のあり方としては、偶発的な事柄で法制の必要性の有無を考えるよりは、時系列的系統的・大量観察が重要でしょう。

一回だけ冷夏があったからといって、すぐ翌年に米の作付けをやめないのと同じです。

たまたま、この6月8日に秋葉原で、無差別殺傷事件が発生しました。

アメリカの大学で、時々発生する銃乱射事件の日本版といえるでしょう。

仮に、これらが精神障害者の凶行であったとすれば、どうでしょう?

世間の障害者に対する隔離志向が強まるでしょうが、ことは隔離で解決できる話ではありません。

と言うのは、今回は入院患者が早期退院したから事件を実行したのではなく、それまで普通に働いていた人だからです。

ことは、入院期間が短いかどうかではないことが分かるでしょう。

精神病発病の前段階や、精神病発病までいかない絶望や苦悩を受け止める多様なインフラや発病後あるいは退院後のソフト的ケアー体制の充実こそが求められているのです。

 



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