06/02/08

母体保護法3とらい予防法廃止

優生保護法は、これまで紹介してきたように、条文や別表を見ると遺伝性精神病者や遺伝性身体疾患多数が掲げられていますので、一見これらを中心的対象とする法律のように見えます。

ところが、実は、ライ病の解決・・優生手術禁止と同時にライ病以外の病気が多数を占める筈の優生保護法が以下に紹介するとおり全面削除・廃止になってしまった・・・・4条以下の優生手術関係の規定がそっくり削除されたのです。

これは、何を意味するのでしょうか?

こうした経過を見ると優生保護法は、実はその他多くの遺伝性病気の遺伝防止のために作られたのではなく、・・・これらはダシに使われていただけで、元々らい病者に対する断種術施行に熱心な推進者がいて、この法律が成り立っていた本質がここにも現れています。

実際、躁うつ病ぐらいで、優生手術を強制されたのでは、国民が承知しないでしょうから、終身拘束されて異議申し立てできないライ病者に対する以外では、実施した実例がないのではないでしょうか。

以下の条文を見ると、これまでの遺伝性精神病遺伝性身体疾患関係やライ病に対する優生手術は痕跡も残さずに、なくなってしまいました。

優生保護法(公布当時)
母体保護法(平成8年法律第105号で改題)同年6月26日

第一章 総則
(この法律の目的)
第一条 この法律は、不妊手術及び人工妊娠中絶に関する事項を定めること等により、母性の生命健康を保護することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律で不妊手術とは、生殖腺を除去することなしに、生殖を不能にする手術で厚生労働省令をもつて定めるものをいう。
2 この法律で人工妊娠中絶とは、胎児が、母体外において、生命を保続することのできない時期に、人工的に、胎児及びその附属物を母体外に排出することをいう。
第二章 不妊手術
第三条 医師は、次の各号の一に該当する者に対して、本人の同意及び配偶者(届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様な事情にある者を含む。以下同じ。)があるときはその同意を得て、不妊手術を行うことができる。ただし、未成年者については、この限りでない。
 一 妊娠又は分娩が、母体の生命に危険を及ぼすおそれのあるもの
 二 現に数人の子を有し、かつ、分娩ごとに、母体の健康度を著しく低下するおそれのあるもの
2 前項各号に掲げる場合には、その配偶者についても同項の規定による不妊手術を行うことができる。
3 第一項の同意は、配偶者が知れないとき又はその意思を表示することができないときは本人の同意だけで足りる。

第四条から第十三条まで 削除

附 則 [平成8年6月26日法律第105号] [抄]
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行する。
(経過措置)
第二条 この法律による改正前の優生保護法(以下「旧法」という。)第十条の規定により行われた優生手術に関する費用の支弁及び負担については、なお従前の例による。
第三条 旧法第三条第一項、第十条、第十三条第二項又は第十四条第一項の規定により行われた優生手術又は人工妊娠中絶に係る旧法第二十五条の届出については、なお従前の例による

 



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