06/27/07

企業人の帰属意識2(企業買収)

ところで、企業買収に対して、企業防衛などと言う熟語が新聞紙面をにぎわしますが、本来変な言葉です。
買収に応じるかどうかは株主が決めることであって、現経営陣が決めること=防衛するべきことではありません。
彼らは何を防衛しようとするのでしょうか?
企業自体を防衛しようと言うよりは「自分の地位を株主から防衛」しようとするしか言葉の意味が判りません。
経営陣は株主から経営を委託されたプロでしかなく、株主がこの経営陣を変えた方が良いと言う行動が、敵対的買収でしょう。
買収提案者が「その会社を駄目にしよう」と考えているわけがないのです。
そして株主の過半数が、これが良いと思って買収に応じて売り渡すときには、それが株主の意思である以上、株主から委託されている経営陣が自己防衛するのは反逆行為でしかありません。
1000円の時価なのに1200円で買収すれば、お金の力で支配権を握れる・・選挙で言えば選挙法違反のような感じですが、株式市場の場合は、価格こそ市民の意見ですから、問題がないのです。
株式の時価が1000円のときに1200円で過半数の株買占めをするには、その額以上に株式価値=会社価値を高められると言う経営自信があることの証明なのです。
もしも、乗っ取り成功しても株価が下がれば大損ですから、経営自信がなければやれません。
政治家の公約に比べて、自分の損得がかかっているのですから、必死ですし、嘘がないでしょう。
ともかく、だまされたと思っても、それまでの市場価格よりも高く売った方は得するだけですから、何の損もないのですから合理的です。
その点が、公職選挙での現金買収とは性質が違うのです。
何を防衛するのか趣旨不明ですが、マスコミには防衛策がどうのと言う見出しが躍りますし、従業員も現経営陣の保身のための「防衛策」立案に励みます。
会社は誰のものかの視点が、しっかりしていないからでしょう。



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