06/22/07
相続税法42(配偶者に対する相続税は、非課税に!4)
遺産総額課税方式として、基礎控除をする方式では、遺族の親疎にかかわらず頭数で決めるばかりか、実際に相続しない人の分まで事実上控除できるのですから、配偶者がいるというだけで全額非課税と言う方式を取ることはできません。
配偶者がいるというだけで全額非課税と言う方式を取ると、長男が全部相続してしまって(それを推進、あるいは維持する為の改正でした)配偶者が実際には相続しない場合でも、全部非課税になってしまいます。
これでは、遺産の大半を持っている夫が先に死亡する一般の場合、長男が常に非課税で相続できることになり、相続税の実効性が保てません。
この理は、単独相続する人が次男でも三男でも同じです。
こうして遺産課税、共通基礎控除方式の下では、必然的に配偶者が相続しても、一定額までしか控除できないことになったのです。
そして、相続人の親疎による差をつけないという大義?から、配偶者も子供と同じ頭数としては1人としか数えないことになってしまったのです。
ちなみに、今でも
「いくら配偶者でも、無制限非課税ではおかしいのではないか、一定額に制限すべきだ」
と言う意見もあると思いますが、私は、配偶者段階では、代替わりではないし、不労所得でもないと言う考えですから、如何に資産が大きくても名義書換料が発生するわけがないと言う考えです。
また、配偶者非課税にすれば、みんなが一旦母親名義にして、事実上相続税を免れるのではないかと思う人もいるでしょう。
私は、それはそれで、なんら問題がないと言う考えです。
いずれにせよ、いつか母親が死亡して相続が発生するので、そのときこそ代変わりですから、課税すれば足りるのです。
批判する人は、その間に、事実上遺産を贈与したり移転してしまって、相続税を免れるのではないかという点にあると思いますが、その点は、父親が生きているときでも同じことができるのですから、母からの相続のときだけ問題にするのはおかしいのです。
前回のコラムで説明しましたように、相続人が自分の取得額をそのまま申告して、その額を基準にして課税するならば、配偶者の非課税制度は採用し易いのです。
たとえば、母親が全部相続する場合に全額非課税にしても、母が死亡したときに世代移転の相続税になるからなんら問題がないのです。
ところが、昭和33年に遺産総額に課税し、相続人の数によって控除する現行の仕組みに改められまたので、これが不可能になったのです。
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