06/20/07
免責不許可事由(破産法24)(裁量免責1)
ところで、実務では浪費や賭博行為など非免責事由があっても、破産手続きに協力し、誠実であれば、裁量的に免責する運用です。
第252条2項の条文がそれです。
非免責事由を多くしておいて、他方では、お上に従順であることが、許否の基準になっているのです。
刑事訴訟法でもそうですが、争う人は救われず、従順な人には軽くする運用ですが、これでは公正な裁判システムとは言えないでしょう。
中国古代の法家の思想は、国民の権利を守るための思想ではなく、法律制度は、帝王による国家経営のためにあると言う前提でした。
そうであれば、手続きに協力的かどうか・・まずは、お上に恐れ入った姿勢を示すか否かが、恩恵を与えるための重要な基準でしょう。
しかし、法的手続きは、国民の権利擁護のためにあるとすれば、お上の議事進行に従順かどうかを重視すべき事項とは思えません。
むしろdue process of lawは、権力者が守るべき手続き・・ルールなのです。
わが国は、長年中国の文化影響できましたので、「統治手段としての法」の色彩が濃くて、西洋近代の、「人権擁護のための法」という精神が十分に根付いていないのでしょう。
「法がなければ処罰されない」と言う西洋の発想と、「法さえ作っておけば、いくらでも処罰できる」と言うわが国の発想の違いです。
法治国家の体裁をとりながら、一方では無茶に法定刑の幅を広くしてしまい、裁判所の好き勝手な量刑を許す形式とし、他方では国民生活のいろんな分野で警察の好きなときに検挙できるほど法網を細かく作り上げて、「法に違反しなければ良い」と言う憲法の保障を実際上無意味にしているのも、このような法に対する発想の違いから来るのです。
破産法をもう一度紹介しましょう。
原因如何にかかわらず、結果として支払い不能であることが、破産の要件です。
支払い不能なら、原因如何にかかわらず払えないのですから、全部免責すべきです。
破産法
公布:平成16年6月2日法律第75号
施行:平成17年1月1日(破産手続開始の原因)
第十五条 債務者が支払不能にあるときは、裁判所は、第三十条第一項の規定に基づき、申立てにより、決定で、破産手続を開始する。
2 債務者が支払を停止したときは、支払不能にあるものと推定する。
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