06/17/07
不法行為と契約違反(民法201)
損害賠償の範囲も契約違反と不法行為はまったく同じです。
不法行為法には具体的に書かれていませんが、どちらも、いわゆる相当因果関係の範囲内とされています。
因果関係には、大きく分けて相当因果関係と条件的因果関係があって、刑法でも民法でも因果関係の有無が問題になりますが、両方とも相当因果関係説が通説であり判例と言えるでしょう。
因果関係については、09/11/02「因果関係 5(相当因果関係4)」前後で少し書きましたが、そのうち、因果関係自体が問題となる事例のコラムを書く機会があれば、そのときに、詳しく書くつもりです。
民法
(損害賠償の範囲)
第416条 債務の不履行に対する損害賠償の請求は、これによって通常生ずべき損害の賠償をさせることをその目的とする。
2 特別の事情によって生じた損害であっても、当事者がその事情を予見し、又は予見することができたときは、債権者は、その賠償を請求することができる。
(過失相殺)
損害賠償の方法)
第417条 損害賠償は、別段の意思表示がないときは、金銭をもってその額を定める。
第418条 債務の不履行に関して債権者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の責任及びその額を定める。
(損害賠償の方法及び過失相殺)
第722条 第417条の規定は、不法行為による損害賠償について準用する。
2 被害者に過失があったときは、裁判所は、これを考慮して、損害賠償の額を定めることができる。以上のように、不法行為債権と契約違反の債権とが、成立条件もその結果もほぼ重なる仕組みであることがお分かりいただけたでしょう。
ですから、破産法の「悪意」を普通の故意以下に解釈すると契約違反がほとんど非免責になってしまいます。
そこで、破産法で非免責債権を「悪意」の不法行為と限定した意味を目的的に解するならば、悪意を「害意」と解釈しない限り意味がないことが分かるでしょう。
では、害意と故意とはどう違うかになると、その線引きが難しいのです。
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