06/17/07
不法行為債権とは?3(民法200)
ところで、あらゆる契約違反行為は、不法行為になることが多いと言うと、初めて聞いたと驚く方が多いと思いますが、不法行為と刑事罰を受ける違法行為とは別物ですので、間違いのないようにしてください。
不法行為とは違法行為は、ほぼ重なりますが、不法行為は、民と民間の権利義務発生に関する観念ですから、民民の権利義務発生に関係しない公益的取り締まり法規違反行為(刑法犯も含めて)は、違法ではあるが不法行為とは言わないのです。
また不法行為(違法)のうちでも、全部が刑事罰の対象ではなく、刑事罰では、違法行為のうちで罪刑法定主義によって法定された悪質な場合だけ処罰されるので、その面で逆に範囲が狭くなっています。
ですから道徳律によって、免責したりしなかったりする法制度にするにしても、刑事処罰されるほど違法な行為に限定するべきであって、不法行為という幅の広い行為を非免責にするのは広げすぎなのです。
不法行為とは、民法の定義によれば、以下のとおり「故意または過失による」となっています。
そして契約違反は、故意または過失がなければ、責任を負わないのですから、法律要件が不法行為と重なるのです。
民訴法でいうところの請求権競合の問題です。
ただし、金銭債務に関しては、不可抗力を理由に不履行の責任を免れないことになっています。
(反対解釈で、その他の債務は、不可抗力の場合には、債務不履行にならない・・故意または過失のあるときだけということです。)
民法
(不法行為による損害賠償)
第709条 故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。
(債務不履行による損害賠償)
第415条 債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。
債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。
(金銭債務の特則)
第419条 金銭の給付を目的とする債務の不履行については、その損害賠償の額は、法定利率によって定める。ただし、約定利率が法定利率を超えるときは、約定利率による。
2 前項の損害賠償については、債権者は、損害の証明をすることを要しない。
3 第1項の損害賠償については、債務者は、不可抗力をもって抗弁とすることができない。
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