06/10/07

賭博3(刑法86)賭事博戯の合体

大分刑法から離れていましたが、12月28日・・・1のコラムで紹介した刑法185条以下の旧条文にもどります。
ちなみに刑法185は、05/14/07「法定刑の細分化11(刑法85)刑の軽重」で最近書いています。
 「偶然の輸えいに関し財物をもって、博戯または賭事をなしたるものは・・・」
と言う旧条文の熟語は、そのコラムで紹介したように、漢字の意味が分かれば、ズバリ意味が分かる筈ですが、漢字が難しすぎるので殆どの人が書くことも、読むこともできません。
「輸エイに」の「えい」と言う字がこのパソコンでは出てこ来ないほど難しいのです。
これでは、刑法をそのまま読んでいたのでは、普通の人は理解できないでしょう。
こういう事があって、各種法律を平易な現代語に書き換える作業が続いているのですが、刑法に関しては、平成7年に難しい漢字を平易な漢字に変えただけでなく、易しい現代語に変えたのです。
現代語の刑法(賭博罪)を、次々回のコラムで紹介しましょう。
平成7年の改正は漢字を変えただけですから、文言や法定刑は、基本的に同じと言う触れ込みです。
ただし、旧規定のように「博戯または賭事」などと、書くと、ある事件が賭事に当たるのか博戯に当たるのかの当てはめが難しくなるので、これを合併してどちらでも有罪にできるように「賭博」としています。 
公訴提起に当たって、当てはめを間違うと、訴因変更をしない限り無罪になってしまいます。
ところで、裁判途中で訴因変更ができるのは、公訴事実の同一性の範囲内に限られているのですが、これがまた難しいのです。
賭事→博戯は同一性の範囲内でしょうが、それにしても面倒です。
公訴事実の同一性の議論は、刑訴でも最もむつかしい部類の議論ですから、また別の機会にしますが、関連の刑事訴訟法を見ておきましょう。

刑事訴訟法
第312条 裁判所は、検察官の請求があるときは、公訴事実の同一性を害しない限度において、起訴状に記載された訴因又は罰条の追加、撤回又は変更を許さなければならない。
2 裁判所は、審理の経過に鑑み適当と認めるときは、訴因又は罰条を追加又は変更すべきことを命ずることができる。
3 裁判所は、訴因又は罰条の追加、撤回又は変更があつたときは、速やかに追加、撤回又は変更された部分を被告人に通知しなければならない。
4 裁判所は、訴因又は罰条の追加又は変更により被告人の防禦に実質的な不利益を生ずる虞があると認めるときは、被告人又は弁護人の請求により、決定で、被告人に充分な防禦の準備をさせるため必要な期間公判手続を停止しなければならない。



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